約 2,537,881 件
https://w.atwiki.jp/1000ed/pages/183.html
冬馬821~830 学校では普段通り、慌ただしく授業が始まって、終わっていく。 気がつけば、昼食の時間になっていた。 教室の一角、香織ちゃんと向かい合わせの席でご飯を食べだした。 「今日は一緒に食べられてよかったよ。最近愛菜忙しそうだったし」 「ちょっと色々立て込んでだからね」 「またコンビニおにぎり?」 「うん……お弁当作ってくれてたの春樹だからね」 「風邪だっけ。早く良くなるといいわね」 「そうだね」 (本当は出て行ったって、伝えた方がいいのかな) 「香織ちゃん、実はね……」 「ん? どうしたの?」 「実は春樹ね、風邪じゃなくて家出してるんだ」 「えっ! あの優等生が!?」 香織ちゃんは驚きのあまり、プチトマトを箸から落としてしまっていた。 「香織ちゃん、声大きいよ」 「ゴメンゴメン。へぇ、またどうしてそんな事になったの?」 「それがちょっと複雑でね。春樹、前の父親の所に行っちゃったんだよ」 「あんたのとこ、再婚の連れ子同士だったわよね」 「うん」 「で、家出の理由は何?」 (理由……) 話をぼかしたり、誤魔化す事もできる。 だけど香織ちゃんもこちら側の人間のはず。 私は意を決して話し出す。 「春樹がね、力が欲しいって……もう無力な自分は嫌だって言ったんだ」 「力?」 「超能力みたいな不思議な力だよ」 「不思議な力……」 「春樹の旧姓って高村って言うんだ。この街で一番大きな高村総合病院あるでしょ。 あの病院の跡取りだったみたいなんだよね」 香織ちゃんの様子をうかがい見る。 すると、香織ちゃんが私をジッと見ていた。 「香織ちゃん?」 「愛菜。どうしてそんな話を私にするの?」 「だって……」 「なら、人気の無い所にうつりましょうか」 「香織ちゃん。じゃあ、屋上にしない?」 「どうして?」 「そこに冬馬先輩が待っているからだよ」 「用意周到ね」 「屋上だったら大丈夫だよね」 「……いいわ。それじゃ行きましょ」 食事を簡単に片付ける。 そして私と香織ちゃんは一緒に屋上へ向かった。 冬馬先輩は一足早く屋上に来ていた。 「愛菜と長谷川さん」 「長谷川さんなんて堅苦しいじゃない。香織って呼んでくれていいわ」 「では香織さんと呼ばせてもらいます」 「先輩なのに敬語だし。まぁ好きに呼んでいいわ」 香織ちゃんと冬馬先輩はほぼ面識がないはずだ。 年上だろうが物怖じしない所が流石だ。 「あのね香織ちゃん。昨日、退行睡眠っていう方法で私の過去、6歳の夏頃をみてきたんだ」 「そう……」 「それで私の能力を封印した女の子に会ったんだ」 「それがどうしたの?」 「その子、私の大好きな友達とよく似ていたんだ。その子は6歳とは思えないくらいしっかりしてた。今の……高校生の私達と変わらないほどにね」 「……そうなの」 「詳しい人が言うには、前世の記憶を保ったまま転生したのかもって言ってたよ」 私は香織ちゃんの前に立つ。 「三種の神器、八尺瓊の勾玉は香織ちゃんでしょ?」 私の言葉を聞いて、香織ちゃんは観念したように溜め息を吐く。 「……あたり、愛菜の正解よ」 「やっぱり……良かった」 「だけど残念。今の私には何の力も無いのよね」 そう言えば、私の力を封じて勾玉は能力の気配を完全に絶ったと聞かされていた。 「じゃあ、香織ちゃんは能力がなくなったの?」 「能力を無くした訳ではなく、自ら封じたのではないでしょうか」 黙っていた冬馬先輩が話に加わってきた。 「香織ちゃん、そうなの?」 「そうね。愛菜を守ってあげるには一番良い方法だったから」 「香織さん、愛菜は勾玉との契約を望んでいます」 「そうなの……でも愛菜、契約するって事は人間やめるって事なんだよ。本当に後悔しない?」 「うん。いっぱい考えて出した答えだから」 香織ちゃんはうなずいた私の手を取る。 「私の力の解除方法はただ一つ。愛菜が力と連動してるから、鏡と契約すれば封印も解けるわ」 「じゃあ……」 「逆にいうと最低でも鏡のどちらかと契約しなければ私の勾玉の力も解けないって事ね」 「そっか」 (冬馬先輩は一郎くんとは険悪なままだ。なら頼むなら修二くんかな) かなり難しいかもしれない。 それでも修二くんに頼んでみるしかないだろう。 (それにしても勾玉が香織ちゃんだなんて心強いな) どんな男子より頼りになる。 それくらい香織ちゃんはカッコイイ女子だ。 「小学三年に香織ちゃんが転校してきてから、友達でいてくれて毎日楽しいよ。本当にありがとうね」 「改めて言われると照れるんだけど」 「香織ちゃんが封じてくれなかったら、こうやって学校に通う事も出来なかったかもしれないから」 「先代の巫女が予言して、頼まれたの。私はその通りにしただけよ」 「転生しても約束を守って行動するなんてすごい事だよ」 「愛菜……あんたやっぱり良い子。可愛いわ〜〜〜」 私に抱きついて頭をわしゃわしゃ撫でてくる。 (私、犬じゃないよ〜) 同級生なのに時々親戚のおばさんや母親みたいに接してくる理由がやっと分かった。 精神年齢はきっと実年齢の倍はある。 友達で時々保護者な香織ちゃんがもっと大好きになったのだった。 次へ冬馬841~850
https://w.atwiki.jp/1000ed/pages/92.html
711~720 721 ②一郎くんを呼んで行く 「修二くん。一郎くんがどこか教えてくれないかな? 香織ちゃんが勾玉だって教えてあげなきゃいけないし、神器が揃っていた方がいいと思うんだ」 「……兄貴はひと足先に愛菜ちゃんの家に向ったよ」 「一郎くんも……。じゃあ、急がなきゃ」 「そうね。行くわよ、愛菜、宗像くん」 香織ちゃんは一足先に私の家に向って走り出した。 「ま、待ってよ。香織ちゃん!」 数歩走ったところで、修二くんが全く動いていない事に気づいて足を止めた。 私は再び修二くんの傍まで駆け寄る。 「早く行こう。みんなが心配だよ」 「……………ど」 修二くんは私から視線を落しながら、小さく何かを言っていた。 「どうしたの? 修二くん」 「さっきの答え、まだ教えてもらってないんだけど」 「さっきの答え?」 「付き合ってもらえるかどうかの返事を、まだちゃんと聞いてないんだけどな」 (そういえば、香織ちゃんが突然現れてきちんと返事してなかったんだっけ。 修二くんは全部終わってからでもいいって言ってくれだけど……。こんな状態じゃ恋愛どころじゃないし、先のことなんてもっと考えられないよ) 「やっぱり無理だよ。その……ごめんなさい」 私は頭を下げて、けじめをつけるためにきっぱりと断った。 すると、修二くんは苦しそうに笑い出だした。 「バカみたいだな、ったく……。最初は兄貴へのあてつけのつもりだったのに、なんでこんなに悲しいんだ……」 「愛菜。宗像くんも何してるの? 急ぐわよ」 香織ちゃんが少し離れたところから、私たちを呼んだ。 「香織ちゃんが呼んでる……。みんなが心配だし、行こう?」 私の言葉が聞こえているはずなのに、修二くんは一歩も動こうとしない。 そして、私を見据えながらゆっくり口を開いた。 「他人の心配ばかりして、愛菜ちゃんは優しいね。でも知ってる? その優しさって時にはすごく残酷なんだって事」 「私が残酷……」 「そうだよ。俺を突き放しておいて一緒に行こうだなんて、愛菜ちゃんは残酷だ。 『道具なんかじゃない』って声高に言うわりに、結局は俺を鏡として利用しようとして……矛盾してるよね。 俺はね、ずっと兄貴に、愛菜ちゃんが納得できるやり方にするべきだって言ってきた。けど、間違いだったみたいだ。 もうどんな手を使ってでも解決していくことに決めたよ。たとえ、愛菜ちゃんや兄貴と敵対することになってもね。 だから……本当にさよならだ、愛菜ちゃん」 修二くんはそう言うと、学校の方へ歩きだした。 私は…… ①香織ちゃんの方へ走っていく ②修二くんを追いかける ③立ち尽くす 722 ②修二くんを追いかける とっさに修二くんを追いかけて、腕を掴む。 修二くんは私の腕を振り払いはしなかったけれど、振り返った顔には何の感情も浮かんでいなかった。 (修二くんじゃないみたい……) 「なに?」 感情を感じさせない声。 無表情の顔と声にふと冬馬先輩の姿が重なる。 けれどどこか優しい冬馬先輩とは違い、今の修二くんはただ無機質な冷たさしかない。 「用がないなら、手を離してくれる?」 豹変した修二くんの態度に硬直していた私に、さらに感情の削げ落ちた声がかけられる。 「あ……」 雨が降っていて乾燥しているわけでもないのに、口の中がからからに乾いていく気がする。 (でも今の私には神器の力が必要なんだよ……) 修二くんの言うとおり、不本意だけれど今は鏡の力を利用することになる。 一郎くんと香織ちゃん、そして冬馬先輩は今までの態度から私に力を貸してくれるだろう。 (けど、修二くんが鏡として扱われるのがいやなら……) 壱与の記憶がよみがえる。 物に宿った力を別のものに移すための儀式。 鏡や勾玉はその性質上この儀式を行うことは無かったけれど、剣は戦でつかわれ、破損や劣化するために古い剣から新しい剣へと力を移す儀式を数十年に一度行っていたらしい。 「修二くんが望むなら、鏡としての役割を終わらせることが出来るよ……」 「……どういうこと?」 無表情だった修二くんの顔に少しだけ疑問が浮かぶ。 「内に宿った力を、別のものに移す儀式があるの。その儀式をすれば、修二くんの中から鏡の力は消える。普通の人になるよ」 (その儀式を今の私がやって無事でいられるかは分からないけど……) 最後の言葉は口には出さない。 巫女としての知識のみある今の私が、巫女として修行をした壱与と同じ事が出来るかといわれれば、難しいだろう。 それに、壱与は知識はあるが実際にこの儀式を行ったことはない。 先代の巫女が剣の力を移したばかりだったことと、鏡は壱与の意思で壊したため新たな鏡に力を移す儀式は行わなかった。 けれど鏡の力があるために修二くんがつらいのなら、鏡を割ってしまった過去の私の責任だ。 「本当に?」 修二くんの言葉に私はただ頷いた。 (移す器が無いから、しばらくは私が力をあずかることになるだろうけど……) 儀式は、古い器から力を一旦自分の中へ取り込み、それから新しい器へと移すものだ。 新しい器となるものが無い以上、修二くんがこの儀式を望むなら私の内に力をとどめておくことになる。 生まれつきこの力を宿して生まれた一郎くんや修二くん、香織ちゃんと冬馬先輩と違う私が、別の力を宿してどうなるかなんて分からない。 (でも、こんな修二くん見たくないよ……) 私は…… ①「どうする?」 ②「考えておいて」 ③修二くんが何か言うのを待つ 723 ②「考えておいて」 今の私には、これだけ言うのが精一杯だった。 思い出した儀式の記憶も説明しようかと思ったけれど、今の修二くんにはどうしても言えなかった。 「わかった。考えておくよ」 相変わらず射抜くような視線だったけど、話し方だけはいつも通りに戻っていた。 (よかった。一応、私の言葉に耳を貸してくれた。あっ、そうだ……) 「あの……あと、もう一ついいかな……」 「なに?」 「余計なお世話かもしれないけど……修二くん、風邪ひかないようにね」 傘をさしているけれど、さっきの告白で修二くんの制服はすっかり濡れてしまっていた。 もう傘をさしている意味がないほど酷い有様になっている。 私の言葉を聞いて、修二くんは冷ややかに視線を上下させた。 そして、呆れたように口を開く。 「……愛菜ちゃんもずぶ濡れじゃない」 「あっ、そういえば……そうだね」 「何? もしかして、気づいてい無かったとか?」 「必死だったからすっかり忘れてたよ。……クシュン」 修二くんに指摘されて、急に寒気を覚えた。 「くしゃみしてる」 「平気。それじゃ、香織ちゃんが待ってるから行くね」 私はきびすを返し、香織ちゃんの方へ走ろうとして――手を掴まれている事に気づいた。 次の瞬間、グイッとその手を引き寄せられた。 すぐ目の前に修二くんの顔が迫っていて、思わず身を強張らせギュッと目を瞑る。 (……あれ?) また何か怖いことをされるんじゃないかとビクついていたけれど、これといって何もされることはなかった。 むしろ、心なしか身体のだるさが無くなったような気がする。 「……これって、修二くんの気を少し分けてくれたんだよね。あ、ありがとう」 目を開けた私は、修二くんにお礼を言った。 けれど修二くんは不機嫌な顔で押し黙ったまま、私の手を離した。 そして、何事も無かったように校舎の方へ歩いて行ってしまった。 どうしよう… ①香織ちゃんのところへ行く ②もう一度修二くんにお礼を言う ③黙って背中を見送る 724 ②もう一度修二くんにお礼を言う 「本当にありがとう、修二くん!」 最後にもう一度お礼を言って修二くんの反応を見ずにきびすを返すと、香織ちゃんの元まで走る。 「ごめん、香織ちゃん」 「宗像くんは来ないんだ?」 「……うん」 「そう。ま、いいわ。いきましょ」 香織ちゃんが私の手を取る。 それに驚いて視線を上げると、優しい香織ちゃんの視線とぶつかった。 「大丈夫よ愛菜」 「香織ちゃん?」 まっすぐに前を向いて歩く香織ちゃんに手を引かれるままに、歩き出す。 「愛菜、覚えてる?」 「?」 「勾玉の力」 「あ、うん……護りの力だよね」 剣が戦うための攻めの力、鏡が相手を見極める補助的な力とすると、勾玉は身を守る護りの力だ。 「そう、だから私は戦うための力は極端に低いの」 「う、うん」 「それに人になって知ったんだけど……」 香織ちゃんはそう言いながら、少しだけ私を振り返る。 振り返った香織ちゃんの目には、強い決意が見える。 「強力な護りに入ったら私は動けなくなる。 もとは勾玉で護るべき対象が身に付けてたから、動けなくてもぜんぜん問題なかったんだけどさ。 だからね愛菜、私の側を離れないで? 強い力を使っている間は私は動けないけど、その間は絶対に守るから」 「う、うん……」 「まぁ、軽い護法なら平気だけどね。でも、私が呼んだら私から離れないでよ? 離れてても、守れるけどやっぱり近くにいたほうが守りやすいもの」 「わかったよ」 「ということで愛菜、私から離れないでね」 「え?」 「ん~、囲まれてるっぽい?」 「えええ?」 肩をすくめながら、香織ちゃんはゆっくりと確認するように辺りを見回す。 「ん~、見えないけど……悪意は感じるのよね。あーあ、鏡がいればなぁ」 香織ちゃんはため息を付く。 そのとき軟らかい感触が手を叩いた。 「え?」 手元を見ると、修二くんにぬいぐるみに戻されてピクリとも動かなかったチハルが私の手をぽふぽふとたたいている。 「チハル!」 手のひらにのせるように持ち直すと、ポンいう音と共にチハルが人の姿に代わる。 今回は子供の姿だ。 「愛菜ちゃぁぁぁん」 「ええええ!? うそ、かわいい!」 私にしがみつくチハルの姿を見た香織ちゃんが、歓声を上げる。 さっきまで廻りを囲まれてるかも、と言っていた割には緊張感がない。 えっと…… ①チハルを紹介する ②廻りは大丈夫なのか聞く ③チハルに大丈夫か聞く 725 ③チハルに大丈夫か聞く 「チハル。身体は大丈夫? なんともない?」 「うん。ビックリしたけどへいきだよ。それより、愛菜ちゃん」 「ん? どうしたの?」 「くるしい……」 よく見ると、香織ちゃんはしゃがみ込み、チハルを力の限り抱きしめている。 頭を撫でたり頬擦りしたりして、すごい歓迎ぶりだ。 「ホントかわいい! ほっぺもぷにぷに~」 「愛菜ちゃん。たすけてぇ」 香織ちゃんの過剰な可愛がり方に、さすがの人懐っこいチハルもお手上げのようだ。 「香織ちゃん。チハルが苦しがってるよ」 「あっ! ごめんごめん。つい我を忘れちゃったわ」 (さすが、かわいいものに目が無い香織ちゃんだ……) ショッピングモールで買い物する時も、まずファンシー雑貨屋に行きたがる香織ちゃん。 ここ数年は『ブーさん』と『ハローキャティ』にはまっている。 辛いカレーも大の苦手だし、大人っぽくみえて、意外と少女のままなのだ。 「ボクは精霊のチハルだよ。おねえさんのことは知ってるんだ。香織ちゃんだよね!」 チハルが元気に挨拶すると、今度は香織ちゃんの瞳がうるうるとしだした。 「私の名前を呼んでくれるのねぇ! もうっ最高!!」 香織ちゃんは感動のあまり、またチハルをひしっと抱きしめて頬擦りしていた。 (私でも止められそうにないな。あっ、でもそういえば……) 「香織ちゃん。そういえば、廻りを囲まれているって言ってたよね」 「あっ、忘れてた」 (だ、大丈夫かな) 香織ちゃんはすくっと立ち上がると、廻りを探るように意識を集中させだした。 なんて言おうかな… ①「香織ちゃん。チハルには少し見える力があるみたいなんだけど」 ②「チハル。敵は何人かわかる?」 ③「チハル。香織ちゃんを助けてあげて」 726 ②「チハル。敵は何人かわかる?」 「んーとね。三人だよ」 「あら? チハルくん。もしかして、鏡みたいに見える力があるの?」 香織ちゃんが不思議そうに、チハルを覗き込んでいた。 「うん。少しならわかるよ。えーっと、あっ、この人……」 突然、チハルが怯えたように黙り込んだ。 「どうしたの? チハル」 「すごく怖い人がみえる……」 「まずいわね……。あの児童公園で結界を張るわ。私についてきて」 香織ちゃんに手を引かれ、児童公園までやってきた。 私はチハルの手を取っていたけれど、小さく震えているのがわかった。 「チハル。大丈夫?」 「う、うん……」 「嫌な感じ。私にも威圧するような気配が伝わってくるわ。愛菜、チハルくん、少しそこに立ってくれる?」 私とチハルは香織ちゃんに言われるまま、公園の中央にある広場に立った。 地面は雨でぬかるんで、水溜りが出来ている。 「私が良いっていうまで、そのまま立っててよ」 そう言うと、香織ちゃんは小さな声で呪文を唱え、指を組みながら印をきりだした。 ただ、日本語ではない全く聞いた事の無い不思議な言葉が紡がれている。 (香織ちゃん、違う人みたい……。これが勾玉……) 「香織おねえさんは神様の言葉でお願いしているだけだから、心配ないよ」 私が不安な顔をしていたのを見て、チハルが話しかけてくれた。 「さてっと、それじゃ……頼むわよ」 香織ちゃんはぬかるんだ地面を手のひらでグッと押さえつけた。 すると、私とチハルと香織ちゃんを取り囲むように、青い光を帯びた魔方陣が浮き上がった。 「すごいよ! 香織ちゃん」 「まぁねー。これは護りの魔方陣なのよ。でも、よかったわ。成功し……」 香織ちゃんが地面から手を離そうとして、そのまま糸が切れたように崩れ落ちた。 バシャンという音と共に、香織ちゃんの身体が地面に横たわる。 地面に描かれた魔方陣が、跡形も無く消滅してしまった。 「香織…ちゃん……?」 「この程度の干渉に耐え切れなかったとは……八尺瓊勾玉もたいしたことは無い」 顔を上げると、そこには人影があった。 その人は…… ①秋人 ②春樹の父親 ③美波さん 727 ①秋人 「こんにちは。大堂愛菜さん」 黒い傘をさした秋人さんが、ゆっくり私に近づいてくる。 倒れた香織ちゃんの横を通り、私の前で立ち止まった。 「秋人さん……」 「おや? 私の名前を知っているとは。光栄だな」 秋人さんは穏やかな笑みを浮べていたけど、相変わらず眼鏡の奥の瞳は冷え切っていた。 「愛菜ちゃんは……ボクが守るんだからね!」 震えていたチハルは私の前に出て、精一杯の虚勢を張っていた。 「……ダメだよ。チハルじゃこの人には敵わない。うしろに下がってて」 「愛菜ちゃん?」 「ごめんね、チハル。もう私のために誰かが傷つくところは見たくないんだ」 私はチハルを諭すと、目の前の秋人さんを見る。 「秋人さん。一体、何をしたんですか。香織ちゃんは大丈夫なんですか?」 「さあ? 無事かどうかは自分で確認するといい」 秋人さんの言葉を聞き流しながら、私は香織ちゃんの元へ駆け寄って肩を抱いた。 香織ちゃんの顔は青白く、微かな息が口から漏れていた。 (わかる……。このままじゃ香織ちゃんが危ない…) 香織ちゃんが行っていた術が暴走した跡があった。 多分、秋人さんの干渉で香織ちゃんは術を自分の身に受けてしまったのだろう。 私は目を閉じ、私の内にある生命力を香織ちゃんの身体に流し込んでいく。 香織ちゃんを支えていた腕の力が入らなくなり、酷い倦怠感が全身を蝕んでいく。 「自らの命を削るとは……愚かな」 私は秋人さんの言葉には答えず、代わりにチハルを呼んだ。 「チハル。香織ちゃんを連れて、なるべく遠くまで逃げて」 「でも……」 「お願い。今は私の言うことに従って」 チハルが青年に変身し、香織ちゃんを背負う。 それを確認して、私は再び秋人さんに向き直った。 ①「投降します。だから、このふたりを見逃してあげて」 ②「私は戦う。秋人さんの好きにはさせない」 ③「もう止めてください。秋人さんはなぜこんなことをするの?」 728 ③「もう止めてください。秋人さんはなぜこんなことをするの?」 チハルと香織ちゃんを庇うように、私はふらつきながらも両手を広げる。 「そんな抵抗をしても無駄だ。ようやく見つけた勾玉は逃がさない。道具として必要だからね」 「香織ちゃんを道具なんて言わないで」 「壱与、いや大堂愛菜さんも大切な道具として生まれてきたんだ。気高い鬼の姫君の器としてね」 「壱与でも、鬼の姫でもない! 私は、大堂愛菜。あなたの弟、大堂春樹の姉。ただそれだけです!」 言い放つ私をあざけるように、秋人さんは薄笑いを浮かべる。 「……春樹か」 「春樹は……私の弟は無事なんですか?」 「ああ、もちろん。私にとっても大切な弟だからね」 「早く春樹を返して!」 「では、私について来るといい。春樹に会わせてあげよう」 (春樹に会える……でも……) 私が躊躇っていると、秋人さんが哀れむように深い溜息を漏らす。 そして、一歩、また一歩と私に向かって近づいてきた。 私はチハルと香織ちゃんを守りながらも、ジリジリと後退していく。 「怯える必要は無い。君に……渡したいものがあるだけだ」 「私に?」 「いい子だから、手を出してごらん」 (手を……) 私は言われるまま、ゆっくり手を差し出す。手の平には、赤茶色の小さな石が置かれた。 「この赤い石はもしかして……」 「やはり、身に覚えがあるようだな」 (赤い石といえば、夢で見た出雲のメノウだ。秋人さんはもしかして……帝?) 私の知っている帝と秋人さんは、雰囲気が違う。 だけど、壱与と帝だけしか知りえない事を秋人さんは知っている。 「これは君がプレゼントした石だ」 「え?」 (違う。赤い石の勾玉は帝がプレゼントしてくれた物のはず……。じゃあ、これは、一体?) 「何を驚いているんだ。コード№673に、君が買い与えたものだろう?」 手の中の石は、降り注ぐ雨に洗われて本来の姿を取り戻していく。 乳白色のムーストーン。 私の手首を、鉄の匂いを帯びた赤い液体が伝い落ちていく。 「その血で汚れた石は、草薙剣がとても大切にしていた物だ。捨てるには忍びなくてね」 「冬馬……先輩の血……」 「そうだ。三種の神器は滅多なことでは死なないために、ついやり過ぎてしまったのだよ。 これでは、草薙剣も八尺瓊勾玉も当分は道具として使い物にならないだろうな」 私は…… ①動揺のあまり、気を失った ②怒りにまかせて鬼の力を使う ③手の中の石を握りしめる 729 ③手の中の石を握りしめる (冬馬先輩……) 「その石を見つけた時も、私に奪われまいと気を失う寸前まで抵抗していたんだ。 健気な剣じゃないか。どう手なずけたのか知らないが、たいした忠誠心だよ」 秋人さんは哀れむように、首を左右に振っていた。 「……冬馬先輩は無事なんですか?」 「コード№673は、私たちと違って高い自己回復力を備えている。問題は無いだろう」 「え?」 「彼の出生は特殊だからな。前例がない分、現存していた剣の遺伝子からまた剣が生まれるとは、当時の研究員も半信半疑だったようだが。 ただ、研究員が望んだような力の発現は無く、結果としては失敗だったようだな」 (まさか……冬馬先輩がいつも自分を粗末に扱っていたのは、特別な身体を持っているから……) 「秋人さん。組織は……冬馬先輩のような人を生んでまで、何をしようとしているの?」 私の問いかけに、秋人さんが眉根を寄せた。 「さきほど、説明したばかりだろう」 「三種の神器を使い、壱与を復活させる事……」 「わかっているなら、くだらない質問をしないでくれるか。不愉快だ」 「では、あなたも……十種の神宝だから……壱与にこだわるんですか」 秋人さんを見据えながら、私は問いかけた。 「ほう? そこまで思い出しているとは、伝承に綴られた巫女の中でも、君は壱与に最も近い存在なのかもしれないな。 そうだ。十種の神宝としての魂を授かった高村の者は、出雲の王族、とりわけ鬼の力が強い壱与を求める。 これは仕方のないことだ。それに、壱与は研究材料としての価値も高い。 伝承の中だけに住まう鬼が、君の中に眠っている。それを見たいと思うのは、この分野を研究する学徒としては当然の欲求だよ」 (十種の神宝……。でも、おかしい。神器がこんなにも簡単に倒されるなんて) 道具としての一つ一つの力は、十種の神宝よりも三種の神器の方が上回っていたはずだ。 なのに、秋人さんの力は神器の力を遙かに凌駕している。 (もしかして……) 「もしかして、神宝の圧倒的な力は……」 「待ってよ、愛菜ちゃん。あの人!」 今まで、ずっと黙っていたチハルが話しかけてきた。 私は、チハルが見ている視線の先を追う。 雨の向こう、佇む人影と、足元に倒れた人影が二体あった。 「あれは……。足止めすらできないとはな。全く使えない力の器どもだ」 秋人さんは視線を向けながら、苦々しげに呟いていた。 その人影は、真っ直ぐ私の方へ歩いてくる。 そして、私のすぐ横にまでやってきた。 「神宝の圧倒的な力は、十種の神宝の内、八種類の神宝の力を、すでにこの男が手に入れてしまっているせいだ」 現れた人物とは…… ①一郎くん ②周防さん ③春樹 ④冬馬先輩 730 ③春樹 「春樹か。やはりお前も神宝だったのか」 「はい。姉の覚醒と同時に発現しました」 「もう一つ見えるのは……神器。いや、違うな」 「兄さん、教えてください。あなたが自分の身体も省みず、八種類もの力を次々と自分のものにした事も、 神器と姉を手に入れようとしている事も、すべて、鬼が治めていた国を再興のため……違いますか?」 「なぜそう思う」 「すべて思い出しました。高村一族もまた、鬼の末裔だったんですね」 目の前には、間違いなく春樹が立っていた。 突然の出来事に、なかなか言葉が出てこない。 それどころか、段々、今が夢なのか現実なのか、よくわからなくなってしまう。 「春樹だぁ。ぶじだったんだね」 「チハル……」 「ボクね、春樹のことすごく心配だったんだ。けど、げんきみたいでよかった!」 「ずっと俺を守ってくれていたのに、置いていって…ごめんな」 (本当に……春樹なの?) 「……春樹?」 「姉さん……」 私の呼びかけで、春樹がようやくこちらに向き直った。 その顔は、嬉しそうにも、辛そうにも見えた。 「ホントに……本当に春樹なの?」 「姉さん。心配掛けてごめん」 「夢じゃなく、本当の春樹なのね」 「うん……」 目の前に居るはずの、春樹の顔が滲んでいく。 胸が熱くなって、次々と涙が溢れ出て、止められない。 「すごく……すごく心配したんだから!!」 「うん。わかってる」 私は力の限り、春樹を抱きしめる。 「春樹……春樹……会いたかったよ……」 春樹は苦しいのか、少しだけ身体を強張らせている。 けれど、静かに息を吐いたあと、私の身体に腕がまわされた。 「……俺も会いたかった」 懐かしい匂いに、顔を埋めて泣く。 たった数日なのに、離れている時間はとても長く感じられた。 (本当に……よかった) 「さあ。感動の再会も済んだようだし、壱与を渡してもらおうか。春樹」 秋人さんの声で、私たちはゆっくりと身体を離す。 「……姉さん、また無茶したんだね。だけど、もう大丈夫だよ。何があっても俺が守るから」 どうしよう…… ①春樹のうしろに隠れる ②チハルたちと逃げる ③様子をみる
https://w.atwiki.jp/gorillatrpg/pages/18.html
ヒロイックゴリラシナリオ 『ゴリランボー!』 作:アラアキ ツイッター:(@nkcbq963) シナリオ概要 ◎推奨レギュレーション:GR2(所謂、レベル2) ◎GCLは2の中世(ヒロイックゴリラ)、道具(武器や防具)を使う事は出来る ◎推奨ゴリラ数:3~4匹 ◎今回の世界観 ゴリラ暦1555年 終結した、ジャガー戦争(ヒョウVSゴリラ)から半年った頃…… ジャングルには平和が戻りつつあったが、新たな外敵「人類」が牙をむこうとゴリラの群れ(村)を襲う 果たして、戦場帰りのゴリラ達の運命は?? ※ジャガー戦争とは? ゴリラの天敵であるジャガー(豹)との戦争(本来、ジャガーは全てステータスが9999なので勝ち目の薄い戦い) しかし、PG達は、知恵と勇気を持ってジャガーの兵糧や基地を破壊し、戦争を集結させた英雄なのである。 ■ハンゴリアウト(所謂、ハンドアウト) PG1 あなたは、PG2・3と同郷のゴリラである。そして、ボスの娘の婚約者だ! ヒロインを救うのだ! PG2 あなたは、PG1・3と同郷のゴリラである。そして、ボスの娘の兄(姉)だ! 妹を救うのだ! PG3 あなたは、PG1・2と同郷のゴリラである。そして、ボスの娘の親友だ。 友を救うのだ! PG4 あなたは、戦争で故郷を失ったゴリラである。 しかし、他のPG1~3はあなたを群(村)にむかえてくれる、という……その恩義に答えるべく、共に戦うのだ! ◎今回予告 ゴリラ暦1555年 終結した、ジャガー戦争から半年、ジャングルには平和が戻りつつあった……あとは、危機を救った英雄ゴリラ達の帰還待つばかりだ! しかし、帰還を待たず……事もあろうか、群れのボスの娘が何者かに拐われた! 普段温厚なゴリラ達もこれには、キレる 大怪我負ったボスの代わりに戦場から帰還したゴリラ3匹は、無事ボスの娘をすくいだせるか!? ゴリラTRPG セッション 【ゴリランボー!】 ……大惨事大戦の幕開けだ! オープニングフェイズ シーン1「群と彼女の危機」 描写 戦争から故郷への帰路ゴリラ達は、思い思いの未来を話し合う だが、そこは火の海と化した故郷が広がっていた。 消火を手伝い、ボスゴリラに事情を聞くとどうやら人間が、この群を襲いヒロインの「エイゴリアン」をさらった そして、近海に浮かぶ無ゴリ島(いわゆる無人島)に向かったらしい 内容 故郷に帰ってくるゴリラ達、その道中で互いが「どんなゴリラ」で「どういうゴリラ関係」なのか、を決めておくとゴリリングがしやすくなります! 設定の例 PG1:帰ったら、ヒロイン(エイゴリアン)と結婚する!PG2に認めてもらえているだろか?等 PG2:妹(エイゴリアン)とPG1との結婚を「認めていない」か「祝福してる」等 PG3:PG4を群のみんなと親友(エイゴリアン)に紹介する等 PG4:他のPG達に群(村)にこないかと言われるが、馴染めるか不安等 そして、群に到着するが……故郷は、火の海になっています、消防作業を手伝うなどして事態を落ち着けましょう 判定の目安(参考にする程度でよい) ◎腕力で火をなぎ払う!、「筋力」で8 ◎火に飛び込み仲間をレスキュー「パワー」で10 ◎バナナの皮で効率よくバケツリレー「力」で8 ◎あわてている他のゴリラを落ち着かせる、「野生」で10 PG達の、火も落ち着きを始めた頃、NPG(ノンプレイヤーゴリラ)達がPG達に話しかけます NPG 「おおお!お前達、帰っていたのかウホ!?」 「すまない、ついさっきこんな状況になってしまったウホ」 「見てのとおりだ、分けがわからんうちに群が火に包まれて」 と状況を説明する為に適当な所で「回想シーン」を挟む 回想シーン それは、帰ってきたPG1とボスの娘の結婚式をあげようと準備をしていた時だった。 しかし、この群の天高く上空からジャングルにはそぐわないある声が聞こえた。 「ヒ、ヒャッハァーーー!ゴリラ狩りだぁーーー」 という、その下品な声とともに「黒い何か」が落ちてきてた、そしてそれは爆発した。 次の瞬間、周りは火の海に包まれた。 その声の主らしき、生物(ヴィジュアルはモヒカン)は群に降り立ち 「お、これが博士の言っていた!メスゴリラじゃねーか」 といい、ボスの娘をさらっていった。 回想終了 「ボスは、仲間を守る為に重傷だ、だが……お前達が帰ってきたらに直接話したいそうゴリ」 ※:このボスとは、この群のゴリラです、ヒロイン「エイゴリアン」とPG2の父でもあります。 ボスの所へ向かう ボスゴリラは、群のゴリラを守る為に重傷を追っています(死にませんが、体はボロボロで動けない) ボス 「すまぬ・・・事情は聞いていると思うが、群を守ることができなんだ」 「娘・・・・・・エイゴリアンを頼むぞ!奴らは西から来た」 西には何があるか? このジャングルは、海沿いにあります。 そして、その海をわたった先には小島が浮いており、ボスはその方角を指さしています。 小島は、数年誰も近づいていないので状況は不明。現在、無ゴリ島(いわゆる無人島)である ココでシーンを閉じます ミドルフェイズ シーン1 「いざ!無ゴリ島へ!」 描写 無ゴリ島に行くためには、海を渡る必要があります。たとえゴリラと言えど海を泳いで渡るのは、厳しい(ゴリラは泳げないらしい) その為、「材料を集め」て「船を作る」必要がある 内容 ここでは、ゴリラ達が知恵をだして「船の材料集め」と「船作り」を始めるシーンです! 判定の目安(参考にする程度でよい) ◎腕力で上等な木を倒して手に入れる、「筋力」で8 ◎材木やできた舟を運ぶ「パワー」で10 ◎ゴリラの技術力で船を作る「力」で10 ◎他のゴリラを手伝わせる、「野生」で9 舟が出来、海に旅立ったところまででシーンを閉じます。 シーン2 「海からきたアイツ」 描写 遂に船にノリだし無ゴリ島へ向かうPG一行……しかし、その海上で「サメ」と出くわすことに! PG達はサメに対しどう対処するか? 内容 船にノリだし無ゴリ島へ向かうPG一行だが、船は思ったより遅い。 しっかり漕いでも3時間以上くらいはかかりそうだ。 ここで……PGに目標10の「野生」で判定をしてもらう。 成功したPGは、なにやら背後に忍び寄る陰に気づきます そう、それは「サメ」である サメは3匹船に向かってきます。(上記の判定に失敗している場合、強制的に戦闘となります) ココでPG達ができる行動は「戦闘」か「交渉」となりますが、PGが自発的にとった行動を採用するといいでしょう ※:ただ、仮に逃げたとするとサメの方が海上では上位なので、追いつかれてしまい戦闘になります ◎サメとの戦闘になる場合 以下データのサメ3匹と戦闘になります その際、サメは海上ではゴリラより優位なる「特殊ルール」が発生します。 ※:特殊ルールとは、戦闘時の行動順で「サメが全員行動してから」、ゴリラの行動となるルールです、要は毎ラウンド先手を取られることとなります(行動値決定で5を出しても先に行動されます) サメ戦闘データ HP:15 筋力:3 パワー:3 力:3 (回避値):3 野生:4 サメ技 ビックウエーブ 敵を3体まで選び、全員に攻撃を行う。 攻撃判定とダメージ算出は1回のみ行う。 倒した後サメは妙にやせ細っていたという描写をしてシーンを閉じます ◎サメと交渉する場合 目標11以上の野性判定でサメは、交渉に応じます(達成値が足りない場合はバナナを1個1点として補てんできます) 1匹でも成功するとサメは身の上を話してくれます サメ 「ここ最近、例の小島に変な生き物が住み着いたサメ」 「ゴリラに似ているようだが、毛が少なくたまに鳴き声で「ヒャッハァ」とう声が聞こえるサメ」 「小島からでている、汚水が原因で魚が死にサメ達はお腹が空いていたシャーク」 ここでゴリラ達も事情を話すと サメ 「それなら、私たちも手伝うサメェ!」といってボートを押してくれます。 これによって、更にはやく島に着くことができるようになります! ココでシーンを閉じます シーン3 「ゴリランディー上陸作戦!」 描写 何とか島に上陸したゴリラ達が見たものとは? それは、明らかに見た目[軍事基地]の施設であった 島の奥地は既に機械化されており、鉄でできた建物やいわゆる兵器のようなものが、あちこちにある。 (ゴリラ達はGCL的にコレらがなんなのか理解できない) すると、例のエイゴリアンを連れ去った人間たちが基地から出てくる。 PG達は、どう対処するか? 内容 上陸したゴリラ達が見たものは、明らかに見た目[軍事基地]の施設であった 島の奥地は既に機械化されており、鉄でできた建物やいわゆる兵器のようなものが、あちこちにあるGCL 的にこれらがなんであるかPGは理解できない{(しかし、「力」の判定で ゴリティカル、もしくは「ゴリラの深淵」を使用すれば理解しても良い) 理解できる内容 ここにあるのは、「村を襲った武器」」と「何かの研究施設」ということがわかる 火薬の概念も理解して良い そのあたりの研究所的な施設から何者かが現れます。 それらは、森のみんなが言っていた人間達です。全部で4人ほどおり、片手には森を焼いた時の火炎放射機を持っている モヒカンA「いやぁ~、楽しかったねぇ!ゴリラ狩り!」 モヒカンB「そうそう~痛快!痛快!」 モヒカンC「ホントホント!楽しかった」 モヒカンD「しかも、さらってきたメスゴリラちょっと色っぽくて可愛くなかった!?」 モヒカンABC「・・・・・ないわ!!!」 という「バカな会話」してます} もちろん、彼らの言葉は理解できませんが……雰囲気で、なんとなくそんな話していると理解しても良い。 情報 1:研究所的な施設からモヒカン達は出てきた。 2:モヒカン達は、ゴリラ狩りの成功で舞い上がっていて注意は散漫である 3:しかし、モヒカンの手には武器として、「火炎放射器」があるので注意 ※:火炎放射器をモロに受けると2D6のHPダメージを負う(PGが、判定に失敗した時などのペナルティとしてダメージにしても良い) 以上の情報を得た上で、PG達はどう演出してこの場を切り抜けるかをゴリリングや判定をさせてみると良いだろう 判定の目安(参考にする程度でよい) ◎とにかく数を減らす為モヒカン1人に殴りかかる、「筋力」で11 ◎モヒカンの火炎放射器をかいくぐって近づく「パワー」で10 ◎周りにある道具を投げて(理解できれば使用も可能)、気を逸らせる「力」で8 ◎モヒカンを威嚇して怯ませて隙を作る、「野生」で10 例 ゴリランディーミッション 1:なにかしらで、不意をついてモヒカン達の目の前に現れる!(「力」等の判定) ↓ 2:火炎放射機を発射した瞬間、ウ◎コや石を投げて怯ませるさせる(「力」等の判定) ↓ 3:その爆発の隙にPG回り込んで、残ったモヒカン達を拘束する(「筋力」等の判定) モヒカンは一人なると降伏します。 ジェスチャーで モヒカン「バショ オシエマス ア、カギモ アケトキマス」 と素直に従い件の研究施設へ行けるようにしてくれます、そう彼らとて命は惜しいのだ 命を助けてもらったうとモヒカンは、号泣しお礼を言うでしょう モヒカン「なんて慈悲深いゴリラ達なんだ!これから真面目に働くよ」 ※:ちなみにモヒカンCには、奥さんと子供がいて単身赴任でここに来て……等テキトーにバックボーンを持たせても良いだろう モヒカンの脅威を排除し、研究施設に入ったタイミングでシーンを閉じ、次がクライマックスとなります PG同士でバナナの調整をするといいでしょう クライマックスフェイズ 「ゴリランボー」 ※ここからは、ゴリリングでバナナは増えないので注意 描写 遂に地下へと向かうPG達……ついた先はなんらかの研究施設であった その中で、エイゴリアンを発見するが、謎の老人「Dr.ゴリテル」が現れる。 彼は、自身の目的を話し出し大ボスである「バイオゴリラ」をPGにけしかえるが……逆にバイオゴリラに殺されてしまう。 事件は解決したかに見えたが、バイオゴリラはエイゴリアンをPGに返すつもりはないらしい 野生のゴリラ VS 科学の結晶ゴリラとの最後の決戦が始まる! 内容 遂に地下へと向かうPG達……そこには、膨大な紙の資料、コンピューター、なにやら巨大な試験管や中で謎の液体がボコボコしているものなどが、多数存在している どうやら、研究施設らしいが…… そして、あたりを見回すと天井に吊された鉄格子を発見する! そこにはしくしくと泣いている「エイゴリアン」姿がみえる! 声をかけると彼女もPG達に気づくだろう エイゴリアン 「み、みんな助けに来てくれたゴリね!」 「(PG1に対して)ずっと待っていたウホ」 「(PG2に対して)怖かったわ(お兄ちゃんorお姉ちゃん)」 「(PG3に対して)PG3も助けに来てくれたの!?流石親友ありがとう」 「(PG4に対して)で……えっと!?どちら様???」 しかし、そうしていると……目の前のドアがプシューっと音を立てて開きそこから「人間」が現れる 「人間」は、全身を白衣で身を包んだ、白髪の70代ぐらいの男に見える(人間視点では)そう、老人であった…… 老人の風貌は些か異質で、口と耳のあるところに「機械」のようなものをつけていた 老人 「ようこそ!ゴリラの諸君」 となんとこの言葉は、君たちゴリラにも理解ができた。 「私の名は、Dr.ゴリテルここのボスだ。そして、驚いているようだね、この機械はゴリラ翻訳機だ」 と都合のいいアイテムが出てきたのでDr.ゴリテルと名乗る彼と会話が可能です Dr.ゴリテル 「私は『最強のゴリラ』を作るべく、この研究所建てゴリラをさらったのだ」 「そもそも、私はゴリラとは素晴らしき能力に恵まれた『神秘の生き物』である考えている。 だがまだ未完成の部分も多い」 「フフフフ、実はなぁ……既にその完全体たる最強のゴリラは完成している、だが寿命はまだまだ短くてね」 「そうだ!あのメスゴリラと私の作った最強のゴリラとで、ツガイにするのだよ」 「そのため、彼女は選ばれた、『優秀なメス』としてな!」 このことに関して否定的な意見を述べると以下のようにキレます Dr.ゴリテル 「くだらない?お、おお、おおお、おまえも私を否定するのか?私を追い出した学会の奴らのように!!」 (そりゃ追い出されるでしょ・・・そんな研究) 「しかしちょうどいい貴様等にもテスターになってもらおう、この最強ゴリラ……『バイオゴリラ』のな!!」 といっていつの間にか手にしたボタンを押します すると、奥にあった巨大な試験管が割れ、中から黒いシルエットが…… そう巨大な体躯、6本腕、緑色に輝く両目そしてかつてないプレッシャーー……科学の申し子バイオゴリラの登場だ!! Dr.ゴリテル 「やれぃ!バイオゴリラ、こいつらを血祭りに上げれしまうのだぁ、フハハハハハハ!」 バイオゴリラ 「ジャングル!アザムク モノ アザムカレル!」 次の瞬間!バイオゴリラの太い右手が、ゴリテルのドテッ腹を貫く! バイオゴリラ 「オマエハ、ワタシヲ アザムキ ツヅケテキタ ダカラ コロス」 Dr.ゴリテル 「バカな……これ、では世、界が滅ぶ、ぞ」 その言葉が終わる前にバイオゴリラは、その場にあった『サマ○サタ○サのポーチ』と共にDr.ゴリテルを粉砕した。 その後バイオゴリラは次に君たちの前に対峙する バイオゴリラ 「シカシ アノ ジジイノ イッテイタコト ニモ イチリ アル」 「アノ メスハ イタダク! シュ ノホゾン ソレモ ジャングルノ オキテ」 「カエシテ ホシケレバ シゼンノ ゴリラタチヨ カガクノ ケッショウタル コノ オレヲ タオシテミヨ!!」 そして、6本の手で胸をたたき威嚇のドラミングを始め戦いを挑んできます! クライマックス戦闘のはじまりです! バイオゴリラ データ HP:50(ゴリスタを取得しているPGがいる場合HPを+15する) バナナ:無限 GP3(片方の目が5の時のみGPを使用しゴリティカルにする、回避には使用しない) 筋力:6 パワー:5 力:3 野生:2 (回避値:4) エネミースキル 《連続ゴリラ攻撃》 このエネミーは、1ラウンドにゴリラスキルを2回行う事ができる 1回目:ハンドスラップ(対象が4匹の時はランダムで1匹外す) 2回目:怒りのメガトンパンチ(一番HPが多いPGを狙う、上記のランダムで外したPGに対して攻撃) 戦闘終了後 バイオゴリラの、傷口からは大量の緑色の血液が噴き出す {バイオゴリラ }「バカ ナ オレ ハマタ ノ カ?」 「ソウカ ホンモノ カ …… コドク デアッタ ワタシ ニハ ナカッタ ハッソウ …… トモニ ササエ アイ トモニ イキル ワタシ モ ソンナ ホンモノ ニ ナリ タカッタナ」 そして、バイオゴリラは息を引き取る…… EDフェイズ1 「ツワモノ タチノ ユメノ アト」 牢屋から『エイゴリアン』を救出する しかし、そうこうしている内にあたりの建物が、ゴゴゴゴゴっと音をたて始めた。 どうやら、先ほどの戦闘の影響でこの建物にも致命的な損傷があったようだ。 PGとエイゴリアンは研究所をから脱出する……そして、岸に残しておいたバナナボートに乗り込む! そして、島から十分に離れた時……島の中心から巨大な爆発が巻き起こる、大きなキノコ雲とともに施設は、コノ世から無くなったのだ。 バイオゴリラもDrゴリテルも……そうこんな研究するヤツはもう現れることはないだろう EDフェイズ2 「大団円・結婚式!」 そして、再び晴れて群れへと凱旋となる、ボスは怪我も良くなり群れの皆 も祝福ムードで4匹を迎えた そう……感動(?)のゴリラ結婚式だ! その前にPG2~4のEDを挟むといいだろう、自由に演出しても良い 例 PG2は、最後にエイゴリアンとのPG1の結婚に対してのスタンスを最後はどうするかを決める PG3は、結婚式でエイゴリアンをとPG1どう祝福するかを考える PG4は、群に馴染む為、群の復興に手を貸して信頼を勝ち取る そして、最後は、PG1とエイゴリアンの結婚式で物語は締めくくられる 新郎「PG1」と新婦「エイゴリアン」は、なんとか復活したボスの目の前で婚姻誓いを立てる ボス 「では、改めて2匹よ……誓いの毛繕いをするのだ!」 そして、群れとジャングルには、和が戻り、新たなツガイとボスが生まれた! ジャングルの平和は、このゴリラがいる限り揺らぐことはないであろう!! ※:この後のオチはPLに任せ締めくくっても良い
https://w.atwiki.jp/1000ed/pages/80.html
601~610 611 ①隆をたたき起こす 「隆! 起きて遅刻するよ!」 部屋には入らず大きな声で叫んでみるが、隆はうるさそうに寝返りを打って向こうを向いてしまった。 起きる様子は無い。 隆の寝起きは良いほうだから、これで起きないのは珍しい。 「まったく……」 私はため息をついて隆の側まで歩いていって揺さぶる。 「隆、起きてってば!」 「……ん~」 返事はするもののそれだけだ。 今度は軽く叩いてみる。 「返事だけじゃダメなんだって! 遅刻するって言ってる……わっ」 唐突に隆の手が伸びてきて私の手を掴んだ。 次の瞬間には力いっぱい引っ張られ、私はバランスを崩して隆の上に倒れ込む。 とっさに手をついて隆に全体重をかけてしまうのは阻止したが、多少衝撃があったはずなのに隆が目覚める様子は無い。 「愛菜ちゃん!」 「あー、チハル大丈夫……って、隆! 寝ぼけてないで起きろー!」 心配そうに駆け寄ってくるチハルに苦笑してみせる。 隆は倒れこんだ私を枕か何かと間違っているのか、しっかりと腕が巻きついて身動きが取れない。 じたばたともがいていると、チハルが隆の腕を外そうと隆の腕を引っ張り始めた。 「う~~~」 顔を真っ赤にして引っ張っているが、子供の姿のチハルではびくともしない。 (隆って案外力が強いのね……) 妙な所で感心してから我に返る。 (あっ時間!) 「たーかーしーーーーー! おきろぉぉぉ」 もがきながら叫ぶが隆は目覚めない。 (なんでこんなに起きないのよ……、まさか組織が何か? 寝てるふりって訳じゃないわよね?) 少し心配になって隆の顔を覗き込む。 (ただ寝てるようにしか見えないけど……) どうしよう? ①自力で起こす ②チハルにどうにかしてもらう ③このままおとなしくしている 612 ②チハルにどうにかしてもらう このままじゃ、遅刻確定だ。 (よーし、こうなったら……) 「チハル、ぬいぐるみに戻ってくれるかな」 「どうして?」 「起きない隆にお仕置きするの」 「うん、いいよー。えいっ」 チハルは軽い音を立ててぬいぐるみに戻った。 私は隆の顔の上にチハルを置く。 鼻と口を塞がれた隆は、もがき苦しみだした。 「んんんっ~~~!!」 断末魔に近い呻きの後、隆はガバッと飛び起きた。 「きゃっ、びっくりしたぁ。やっと起きたね、遅刻するよ」 ようやく起きた隆に向って、私は言った。 「お前、俺を殺す気だっただろう」 「もしかして起きてた?」 「ちっ、ちがう。……少し寝ぼけてただけだ」 「どっちでもいいけど、早く用意してよ。間に合わなくなるよ」 そう言って、私はキッチンに向かった。 暫くして、身支度の終わった隆がキッチンにやってきた。 私は、真っ黒に焦げてしまったパンを渡す。 一瞬驚いていたけれど、昨日の約束どおり、隆は文句も言わずにそれを食べ出した。 「……しかしさっきは、危なかったな。違う意味で堕ちかけたぜ」 「二度寝するつもりだったの? ほんと、だらしないなぁ」 「お前のせいだよ!」 そんな他愛無い会話をしながら、手早く朝食を済ませた。 ぬいぐるみのチハルを鞄に入れると、家を出る。 ゆっくりしていると遅刻してしまいそうだ。 どうしようか? ①走る ②歩く ③バスに乗る 613 ①走る 「隆、走るよ!」 「おう!」 私と隆は並んで走り出す。 が、隆のほうが足が速く遅れ気味になってしまう。 「ほら、急げ」 隆が遅れ気味の私を振り返ると、私の手を引いて走り出した。 「ま、まってよ……は、早い」 「遅刻したいのか?」 (誰のせいだとおもってるの……) 文句を言いたい所だが、走っている上に息が切れて来たので、批難の視線を隆に向けた。 前を向いて走っている隆はそんな私の視線に気付いているのか居ないのか、腕時計を確認して小さく頷く。 「よし、間に合いそうだ。ほらがんばれ、もう少しだ」 「う、うん」 校門の前に近藤先生がたっているのが見える。 先生たちが持ち回りで遅刻する生徒を注意しているのだ。 時間を過ぎたら注意されることになる。 「おはようございます!」 「お、おはよう、ございます」 「おはよう」 ぎりぎりで遅刻にならなかった私たちに、近藤先生はあいさつを返してくる。 (あ、そういえば、春樹がしばらく休むって言わないと……) 「隆ちょっとまってて」 「ん?」 「先生!」 近藤先生のところへ戻り声を掛ける。 「ん?どうした?」 「あの、春樹なんですけど。しばらく学校を休みます」 「大堂くんが?なにかあったのか?」 先週末はボールを頭にぶつけてしまった事を思い出したのか、心配そうに近藤先生が尋ねてくる。 どうしよう…… ①本当のことを言う ②嘘を言って乗り切る ③別の話題でごまかす 614 ②嘘を言って乗り切る 「えーっと…風邪なんです。熱があってしばらくお休みします」 うつむきながら、思いついたまま言った。 (やっぱり…嘘ってバレるよね) そんな思いでチラリと近藤先生を見ると、なぜか納得したように頷いていた。 「そうか。以前の脳震盪とは関係ないんだな」 「はい。あれはすぐに病院に行って、大丈夫でしたから」 「……ところで君の方はもういいのか?」 なぜか近藤先生は私を心配するように言った。 「え?」 「昨日はずいぶん具合が悪そうだったからな。風邪だったのだろう?」 「あっ……。そ、そうなんです。私の風邪が弟にうつってしまったみたいで」 「体調管理はしっかりしないといけないな。大堂くんにはお大事にと伝えといてもらえるか」 「はい」 キーンコーン ホームルームの予鈴が校内に鳴り響く。 「愛菜。早く行こうぜ」 隆が焦りながら、私を促した。 「そういう事で、先生よろしくお願いします」 (近藤先生が勘違いしてくれたお陰で助かったよ……) 私はペコリとお辞儀をすると隆と共に教室に急いだ。 ――慌しく日中の授業が終わり、放課後になった。 机の中の教科書を鞄に詰めていると、ツンツンと背中をつつかれた。 「ねぇ、愛菜」 「どうしたの、香織ちゃん」 私は振り向いて、香織ちゃんを見る。 「今から予定ある?」 「香織ちゃん、文化祭の準備はいいの? プロデューサーだって張り切ってたじゃない」 鞄を持って、帰る気満々の香織ちゃんに向って言った。 「平気平気、もう当日を迎えるばっかりだもん。私のプロデュースに抜かりは無いのよ。 最近は全然遊べてなかったし、愛菜が暇なら、どっか寄っていこうよ」 どうしようかな? ①承諾する ②断る ③考える 615 ③考える 唐突な誘いだけれど、こういうときの香織ちゃんの行動パターンは分かっている。 「どっかって言ってるけど行きたい所があるんじゃないの?」 「さすが愛菜、話が早いわ! 実はね、隣の駅前に新しい雑貨屋さんが出来たの。すごく評判良いんだから」 「へぇ?」 香織ちゃんのこういう情報にハズレは無い。 しかもこれだけ張り切っているということは、香織ちゃん自身は一度下見に行ったのだろう。 「愛菜もぜったに気にいるって!」 「わかったわかった。でも、あんまり遅くなるわけにもいかない……」 「愛菜ちゃん!」 香織ちゃんと話をしていると、教室にひょっこりと修二くんが顔を覗かせた。 修二くんは私の顔を見つけると一瞬笑顔になり、その直後険しい顔に変わる。 クラスメイトの視線がそんな修二くんに集中している。 修二くんはその視線を気にする様子も無く、一直線にやってきた。 「どうしたの?」 いつもと違う様子に、私は首を傾げた。 「愛菜ちゃん、いつアイツに会ったんだ?」 「アイツ?」 「ナンバー535だよ」 「535って……熊谷さん?」 「熊谷……?外ではそう名乗ってるのかアイツは」 「でもどうして会った事がわかるの?」 私の言葉に、修二くんががっくりと肩を落とした。 「愛菜ちゃん……俺を誰だと思ってる? 忘れちゃったの?」 「もしかしてなんか見えてたり……?」 「愛菜……」 その時、いつの間にか修二君の後に冬馬先輩がたっていて私の名前を呼んだ。 「え!? 冬馬先輩?」 「げっ!」 それぞれの反応をする私と修二くんを気にした様子も無く、冬馬先輩はじっと私を見ている。 修二くんの存在は完全に黙殺しているのか一切感心を示さない。 「ちょっとちょっと、愛菜ってば一体どういうことぉ!? 修二くんは前からそうじゃないかなーとは思ってたけど、その先輩は誰!?」 香織ちゃんが小声ながら興奮気味に私に聞いてくる。 その間に、修二くんの機嫌が急降下していくのが目に見えて分かる。 えっと…… ①香織ちゃんに冬馬先輩を紹介する ②とりあえず場所を移す ③香織ちゃんと用事があるからと逃げる 616 ③香織ちゃんと用事があるからと逃げる 以前のやりとりから、二人の仲が険悪なのは分かっている。 香織ちゃんがいる前で喧嘩されたら、言い訳が大変だ。 「私たち、これから大切な用事があるんだよ。二人ともごめんね」 そして、香織ちゃんの手を掴む。 「さ、行こ」 「えっ……いいの? ちょっ、愛菜ってばっ」 「じゃあね。二人ともバイバイ」 私は手を引きながら、教室のドアを開ける。 残される二人の様子を目の端で確認すると、呆気にとられている様子だ。 「ま、待ってよ! 愛菜ちゃん」 「……………」 (心配してくれてるんだろうけど……たまには自由にさせて) 廊下を抜け、玄関で香織ちゃんをようやく解放した。 「ごめんね、香織ちゃん」 「私はいいけど。それより、愛菜。あの二人って、アンタを迎えに来たんじゃないの?」 「どうだろう。よくわからないよ」 「よくわからないって……」 靴に履き替え、校門を出たところで香織ちゃんは「……ところで」と言いながら私を覗き込んだ。 「な、何?」 「さっき、アンタが冬馬先輩って言ってた人。誰よ!?」 「え、えっと、御門冬馬先輩っていって……3年2組で……」 そこまで言って口ごもる。なんと言えばいいだろう? よくよく考えれば、私は冬馬先輩のことをほとんど知らない。 困っていると、香織ちゃんがふと何かを思い出すように頬に手を当てた。 「御門……?3年2組の御門……先輩?……って、あの転校生の?」 「転校生……そうなの?」 「そうだよ。お互い名前で呼び合う仲なのに、知らなかったの?」 「うん」 「三年の間じゃ有名人みたいよ。三年の春で受験も控えてるってのに突然転校してきたのよ。 編入試験もすごい点数だったみたい……そっか、あの人があの御門先輩なんだ」 「そうなんだ」 (全然知らなかったよ) 「でもね、全然しゃべらないし行動も変だから、みんな不気味がってるんですって。 怪しい部外者と話してる所を見かけたって人もいるし……あんまりいい噂は聞かないかも」 そう言いながら、香織ちゃんは私を見た。 次の瞬間、困った顔をしながら、慌てるように顔の前で両手を振ってみせる。 「あーっ、ごめん。アンタにそんな顔させるつもりは無かったの。本当に愛菜の知り合いを悪く言うつもりはないから」 香織ちゃんは少しだけ早足で前に出ると、スカートを翻しながら振り返る。 「アンタの事は信じてるんだけどね。ほら、愛菜って少しぼんやりしているでしょ。 変な虫が付かないか心配してるだけよ」 そう付け加えて、また歩き出した。 私は…… ①「変な虫?」 ②考える ③「ありがとう、香織ちゃん」 617 ③「ありがとう、香織ちゃん」 ちょっと言っていることに疑問を感じないではないが、心配してくれているのは分かるのでお礼をいう。 すると香織ちゃんは歩き出した足を止めて、再度私を振り向くと両手を広げて抱きついてきた。 「もぉぉぉ! なんて可愛いの愛菜!」 「ちょ、ちょっと!?」 下校時間、校門の側で抱きつかれ慌てる。 同じく下校途中の生徒達が何事かと私たちを見ていくのが、恥ずかしい。 けれど香織ちゃんは気にする様子も無く、とりあえず私を解放すると今度は腕を絡めてきた。 「そんな可愛い愛菜に、おねーさんがご馳走しちゃう! 実はね雑貨屋さんもだけど、その近くにおいしいケーキ屋がもあるのよ」 「え? でも悪いよ……」 「いいのいいの、私がご馳走したい気分なんだから遠慮しない! さあ、そうと決まったら行くわよ!」 私に腕を絡めたまま香織ちゃんが歩き出す。 引っ張られるように歩きながら、ふと思った。 (もしかしてこれって……ケーキ屋さんで洗いざらい話してもらうから、覚悟しとけってことじゃ?) しっかりと絡められた腕が、逃げられないぞと言っているような気がする。 どうやって言い訳しようと考えつつ、バス停までやってくる。 丁度来たバスに乗り込んだ所で、やっと香織ちゃんは私から手を離した。 「そういえば愛菜ってば、結局だれが本命なの?」 「え?」 「今日は修二くんと、御門先輩が迎えに来てたじゃない? でも愛菜は一郎くんのことが気になってたみたいだし? そういえば隆との喧嘩も和解したみたいだよね」 きらきらと目を輝かせる香織ちゃんに私は苦笑する。 私もこういう話は嫌いじゃないけれど、自分以外が対象の場合に限る。 それに、今はいろいろあってそういう事に気が回らないというのが正直な所だ。 「今はそういうこと考えられないというか……」 「ふぅん?」 香織ちゃんは私を探るように見て、ちょっと寂しそうに笑った。 「愛菜、最近私に隠し事してるでしょ?」 「え……?」 「気付いてないと思ってた? 香織様を甘く見ないで欲しいわね」 どうやら、ケーキ屋さんへのお誘いはこっちがメインのようだ。 なんて答えよう ①「さすが香織ちゃんだね」 ②「隠し事なんて……」 ③「……」 618 ①「さすが香織ちゃんだね」 ずっと親友でいてくれた香織ちゃんには、隠し事はできないみたいだ。 「この香織様が相談に乗るって言っているのよ?まかせなさい」 ドンと、胸を叩きながら言った。 「…………」 私は何をどこから話していいものか迷った。 今、巻き込まれていることを話したとしても、非現実的すぎて香織ちゃんは困ってしまうだろう。 香織ちゃんは大好きだ。信用できるし、口も堅い。 (だけど……) バスを降りて、ケーキ屋に入る。 美味しそうなケーキが運ばれてきても、私は口をつけず、一言も話せないでいた。 「話せないかー。まぁ、無理に話すことは無いわよ。愛菜が言いたくなったら相談してくれればいいから、ね?」 「あの……あのね…香織ちゃん」 「ん? いいよ、何でも言ってごらん。少しはスッキリするかもしれないし」 「実は春樹の事なんだけど……」 血の繋がった父親の元へ行ってしまった事について、私は堰を切ったように話し出した。 春樹の個人的な事情を話すことにはなるけれど、私にとって、やはり一番ショックだったからだ。 力や組織の事は伏せ、事実だけを伝える。 私が話している間、香織ちゃんは真剣に聞いてくれた。 「………じゃあ、春樹くんは苦手な父親の所に、自ら進んで行ったのね」 「うん、私のためなの。でも、はっきりした理由は教えてくれなくて……。だから、余計辛いんだ」 「え? 愛菜のためって……まさか……」 香織ちゃんはコーヒーを持ったまま固まっている。 「どうしたの? 」 「……ああ、ごめん。でも、そうじゃないかなとは思ってたのよね……」 「何を納得してるの?」 「アンタが他の男に興味ない訳ね。一郎くんも好きとは違う感じだったし。さすがに、私にも相談しにくい事だものね」 「??」 「春樹くんが彼氏だったとは……」 「え!?」 どうして春樹が彼氏だったなんて話に発展するのかわからず、声を上げる。 「いい、愛菜。春樹くんの決意は相当なものよ! アンタと真剣に結婚しようとしてるんだから」 「け、結婚!?」 「よく聞いて。春樹くんは戸籍を父方に移すために出て行ったんだと思うわ。アンタ達が血が繋がっていない以上、 戸籍が違えば他人だもの。今は多分、戸籍が一緒だから結婚はできないけれど、移籍すれば結婚だって出来るのよ。 春樹くんはいつか愛菜と結婚したくて、苗字を変えるために出て行ったのよ! 世間がどう言おうと、私はずっと愛菜の味方だからね!」 香織ちゃんは、ひしと私の手を取ると大きく頷いた。 ①「誤解だよ!!」 ②「………」 ③「く、詳しいね、香織ちゃん」 619 ①「誤解だよ!!」 私は慌てて否定する。 「どうして?愛菜の為に出て行ったんでしょ?それしか考えられないじゃない?」 「だ、だって……私、春樹のこと弟とおもってるし、春樹からも告白された覚えは無いよ」 まさか高村研究所のことを言うわけにもいかず、何とか誤解を解こうとする。 けれど香織ちゃんはあきれたように私を見た。 「なるほど……あんた自分でも無自覚なわけね?」 「な、なにが……?」 「春樹くんを好きって事」 (違うんだけどなぁ) これ以上言っても平行線になりそうで、小さくため息をつく。 「あ! なにそのため息? 違うって言いたいの?」 「え? う、うん、まぁ」 けれど、香織ちゃんにはすぐにばれてしまう。 「はぁ、春樹くんも可愛そうに……」 やれやれと、いわんばかりに大きくため息をついた香織ちゃんにちょっとだけムッとする。 「ちょっと、なんでそうなるのよ」 「だって、そうでしょ? 愛菜の為に苦手な父親の所に行ったのに、当の愛菜はこの調子だもんねぇ」 「だから、根本的に香織ちゃんまちがってるから……」 思わず頭を抱えて唸った瞬間、視界が翳った。 テーブルの横に誰かが立った為だと気付き、顔を上げる。 同じく香織ちゃんも、テーブルの横に立つ人物に顔を向けた。 そこには…… ①春樹 ②周防さん ③熊谷さん 620 ③熊谷さん 突然現れた熊谷さんを、私は呆然と見つめ続けた。 「あの……私たちに何か用ですか?」 香織ちゃんが眉をひそめながら、熊谷さんに話しかける。 「何でもねぇよ。話の途中に邪魔したなぁ、嬢ちゃんたち」 熊谷さんはそれだけ言うと、またどこかへ行ってしまった。 「今の人、誰? 見るからに怪しいわよね」 香織ちゃんは腹立たしげに言った。 「私の知り合いの人だよ」 「本当? あんな柄の悪そうな人と付き合っちゃダメよ。愛菜はぼんやりしてるんだから」 (何しに来たんだろう……) 「それよりも、あんた。本当に春樹くんのこと、自覚が無いの?」 香織ちゃんは納得いかないのか、さっきの話を蒸し返してくる。 熊谷さんのことは不安になりつつも、私は香織ちゃんに再び向き直った。 「香織ちゃん。いい加減、深読みしすぎだって。春樹は弟でしょ? やっぱり、あり得ないよ」 「えーっ、本当に? じゃあ、愛菜のために春樹くんが出て行った理由は何よ?」 香織ちゃんは身を乗り出して、さらに問い詰めてくる。 「多分…春樹が出て行った理由は……香織ちゃんが言ってた事と逆だと思うんだ」 下を向き、春樹の言葉の一つ一つを思い出しながら答える。 「逆? どういうことよ」 「春樹にとって、私たち家族は特別なんだよ。前の家庭が幸せとは言えなかった分、とても大切に思ってくれているの。 家族の一員である私を守るために、本当の『大堂春樹』になるために出て行ったんだよ」 春樹は『高村』という父親の呪縛から決別して、本当の『大堂春樹』になるケジメをつけに行った。 だから、子供の頃に約束してくれた『守る』も『家族を守る』ということで、私だけに向けられているものじゃないはずだ。 「うーん。その説明じゃ、いまいち理由はわからないけど……。でも、春樹くんなら平気でしょ。 愛菜が心配するのはわかるけど、しっかりしてる子だしさ。あんたにそんな顔をさせたくて出て行くような子じゃないものね。 ほらっ、笑顔笑顔」 (香織ちゃん……) 励ましの言葉を聞き、私が顔を上げたその時、香織ちゃんが突然机に突っ伏した。 そして、むくりと顔を上げる。 「よう、小娘! さっきはどーも。もう、香織ちゃんとの楽しい話は終わったのかい?」 私は…… ①「熊谷……さん?」 ②「香織ちゃん!?」 ③「友達に何をしたんですか!」
https://w.atwiki.jp/1000ed/pages/132.html
941~950 951 ①「それってどういう意味ですか?」 変わり者だと言われているみたいで、私は頬を膨らませる。 そんな私の顔を見て、春樹くんが穏やかな顔をしながら微笑んだ。 「違うよ。俺も兄さんも愛菜のことを褒めているんだから」 そう言うと、春樹くんは席にいる全員の顔をぐるりと見渡した。 その視線につられる様に、私も偶然に居合わせた人達を見る。 みんな和気藹々と、楽しそうに食事をしていた。 「きっと愛菜には人を惹きつける不思議な力があるんだよ。ここに集まったみんなも姉さ……ううん、愛菜が居たから集まれたんだ」 「私が……居たから…?」 「そうだよ」 「そ、そんな……ただの偶然だよ」 今日は文化祭で一般の人達も集まっているから、偶然居合わせただけの事だ。 それぞれの人達が少しずつ繋がりあって、こうやって同席できたに過ぎない。 知り合いが増えたのは嬉しいけど、まるで私が引き起こした必然のように言う春樹くんが分らなかった。 「決して偶然なんかじゃないよ。こうやってみんなが集まって笑い合えるのは……愛菜が居たからなんだ」 春樹くんは自信を込めた言葉で断言する。 そんな春樹くんに対して、何も言えなくなってしまう。 真っ直ぐな瞳は逸らされることなく、私だけをしっかりと捕らえていた。 「俺は知っているんだ。愛菜がどれだけひたむきに頑張ってきたか。 たくさん苦しんでいたのも、悩みながら決断してきたことも……全部覚えているんだ」 昨日会ったばかりの春樹くんが、まるで私をずっと見守っていたように話している。 まだ記憶違いが治っていないのだろうか。 困惑している私に気づいたのか、お兄さんの秋人さんが春樹くんをたしなめた。 「春樹、愛菜さんが困っている」 その言葉で、春樹くんは我に返ったようだった。 そんな春樹くんを見て、秋人さんはため息を吐きながら私に頭を下げた。 「済みません、愛菜さん。最近の春樹は少し記憶が混乱しているようなんです。あまり気になさらないでください」 「いいえ……」 春樹くんに視線を向けると、顔を伏せながら小さな声で「ごめん」と謝っていた。 私は…… ①「いいよ。気にしてないから」 ②「春樹くんの言うとおりだったら、嬉しいな」 ③「春樹くん。怖い……」 952 ①「いいよ。気にしてないから」 記憶の混乱の事は知っているから、笑って首を振る。 春樹くんの記憶の中にいる「姉さん」はそういう風に一生懸命がんばる人で、そしてそんな「姉さん」を春樹くんは好きなのだ。 (私とはぜんぜん違うとおもうんだけどな) そんな事を思いながらたまごサンドを食べていると、大宮先生と隆の声が耳に入った。 「隆くんたちはこの後どうするんですか?」 「俺たちは……すこし時間潰して、午後一番に愛菜のクラスの出し物を見に行く予定です」 「彼女のクラスの出し物ですか、何をやるんですか?」 「演劇だそうです」 「へぇ、演劇?」 「演劇か、面白そうだな。何をやるんだ?シンデレラか?白雪姫か?」 二人の会話に周防さんが加わる。 「そういうのじゃないですよ。愛菜が書いた脚本なんです」 「え、愛菜ちゃんが?」 「愛菜が良く見る夢をそのまま脚本にしたんだよな」 「う、うん」 皆の視線が私に集まって、ちょっと居心地が悪い。 「愛菜ちゃんが書いた脚本か、それは是非見にいかないとね。で、愛菜ちゃんはなんの役なの?」 修くんがにっこり笑って聞いてくる。 「私は直接舞台には上がらないよ。音響担当だし」 「えー、なんだ、残念。でも見に行くよ」 「うん、楽しみにしてて。……よければ皆さんも見に来てください」 「そうだね……春樹も行くんだろう?」 「うん」 「じゃあ、一緒に行こうかな」 「私も行きたいわ」 「俺は綾についていくから」 「周防は来なくても良いですよ?」 わいわいとまたそれぞれの会話に戻っていく。 私はそれを見ながら、なぜかとても嬉しくなった。 そのまま和やかに食事を終え、教室を出る。 時計を見ると結構な時間が経っていて、もう演劇の準備のために体育館へ行かなければいけなかった。 「ごめん、私演劇の準備でもう行かなくちゃ」 「そうか、俺たちは後からゆっくり行くよ」 「うん、分かった、また後でね」 隆の言葉に皆が頷いたので、私は手を振って体育館へ向かう。 体育館ではまだ前のプログラムの最中だったが、舞台袖へ行くとクラスの皆も徐々に集まってきていた。 とりあえず…… ①香織ちゃんの所へ行く ②音響設備のチェックに行く ③台本を再確認する 953 ①香織ちゃんの所へ行く 舞台袖の中で香織ちゃんの姿を探す。 私は香織ちゃんの姿を見つけると、思わず息を飲んだ。 「香織ちゃん……すごく綺麗……」 「あ、愛菜~~!!」 化粧をして、舞台用の古代巫女の衣装に身を包んだ香織ちゃんが胸に飛び込んできた。 頭には冠をして、白を基調とした着物に赤の帯を締めている。 下半身はヒラヒラのスカートに似た袴、首には勾玉を提げていた。 うしろの長い髪は下ろして、横の髪はフワッと結ってある。 (本当に夢の中の巫女みたいだ……) 「愛菜~どうしようー! 緊張してきたー」 香織ちゃんにしては珍しく動揺している。 いつもは私が香織ちゃんには励まされてばかりだけど、さすがに今回は逆のようだ。 泣きつく香織ちゃんに、私は声を掛ける。 「練習どおりにしていればいいんだよ。いつもの香織ちゃんらしく、ね」 「うー。いつもの私って一体、どんな風なのよー!」 「えっと、面倒見が良くて自信満々でお調子者でたまにドジして……ノリがいい?」 「何よ。それじゃ駄目じゃない!」 「駄目じゃないよ」 「このままじゃ、頭に叩き込んだ台詞全部忘れそうだわ。そうだ、愛菜」 夢のように綺麗な香織ちゃんが、私の前に仁王立ちになる。 そして、くるっとうしろ向きになった。 「喝入れて!」 「カツ?」 「そうよ。こう、背中でもお尻でもなんでもいいから、平手でバシッといっちゃって」 しゃべるといつもの香織ちゃんなのが、らしいと言えばらしい。 練習では良い演技をしていたし、きっと香織ちゃんなら上手く出来るに違いない。 腕時計を確認すると時間が迫っている。 私もそろそろ音響の方に行かなくてはいけない。 私は…… ①背中を叩く ②お尻を叩く ③抱きつく 954 ③抱きつく 私はぎゅっと香織ちゃんに抱きついた。 緊張のためか、香織ちゃんは少し震えている。 「大丈夫だよ。香織ちゃんなら絶対失敗しないから」 「……どうして、そう思うのよ」 「だって、香織ちゃんだもん!」 「ふふ、なにそれ?」 こわばっていた背中から、ふっと力が抜ける。 「香織ちゃんがいっぱい練習してたの知ってるし」 香織ちゃんから離れて、言うと振り向いた香織ちゃんに笑ってみせる。 「そうよね、何回も練習したもんね。いざとなったらアドリブでもなんでもやればいいのよね!」 「そうそう」 力強く言った香織ちゃんに、頷いて私は再度時計を見た。 「あ、私ももう音響の方に行かなくちゃ。ちゃんと見守ってるから、がんばって!」 「うん、愛菜の書いたシナリオだもん、絶対成功させなくちゃね!」 ぐっとこぶしを握って自分に言い聞かせるようにした後、香織ちゃんが私に手を振った。 「お互いがんばりましょう!」 「うん!」 (香織ちゃんはもう大丈夫かな……) 音響設備の所に移動すると、丁度前のプログラムが終わる。 私たちの劇まで15分の休憩を挟むが、その間に舞台の準備を終わらせないといけない。 何とか幕が上がるまでにセットの準備が終わり、香織ちゃんが舞台の中央に立ち、幕が上がるのを待つ。 その間にこっそり客席を見ると、隆達はほぼ中央に座っていた。 (時間どおり来たみたいだね) 私が皆の姿を見つけるのと同時に、幕が上がり始める。 私は慌てて劇に集中する。 幕が上がると、まず香織ちゃんの姿に体育館中にほぅというため息が響いた。 (そうだよね、香織ちゃんきれいだもん) 私は台本を確認する。 最初は……。 ①壱与と少年の出会いのシーン ②神器で自分の国が滅びたのを知るシーン ③壱与が何も食べず部屋にこもっているシーン ④神器の力が無くなり勤めを果たせず嘆くシーン 955 ①壱与と少年の出会いのシーン 私は深呼吸をして、ナレーションを読み始める。 「――ずっとずっと昔、人々がまだ八百万の神々だけを信じ、祈りを捧げていた時代。 日本がようやく一つの国として成り立ち始めたものの、 内乱は収まらず、その存在もまだ強固なものではありませんでした。 先代の巫女から選ばれ、帝の元で託宣の巫女として生きていくことになった壱与。 豪族の娘だった彼女は故郷を離れ、神殿に幽閉されるまま日々を泣いて過ごしていました。 まだまだ壱与は幼く、巫女としても未熟だったために、味方になってくれる者がだれも居ませんでした。 そんな時、一人の少年と出会ったのです」 私は音声をオフにして、虫の音のBGMを再生する。 舞台上は夜の設定のためにほの暗く、香織ちゃんのすすり泣く声が響く。 私の横に居る子がSEで物音を再生する。 場内には『ガタッ』という音が響き、香織ちゃんはビクッと肩を震わせた。 「こんな遅くに……だれ?」 香織ちゃんは脅えた目を凝らして、舞台横を見る。 するとスポットライトが照らされ、男の子が立っているのに気づく。 「君こそだれ? ここはだれも入っちゃいけないはずだよ」 古代の衣装を身に着けた、同じクラスの九条武志くんが現れた。 私と同じで少しあがり症なところのある、気の優しい男子だ。 女子に免疫が無いのか、香織ちゃんと演技していてもすぐに赤くなるから練習は大変だった。 今はそれも克服して、香織ちゃんに負けない存在感が出るようになっている。 私がぼんやりしている内に舞台上では、香織ちゃんが故郷の出雲の話をしている場面になっていた。 「その幼馴染の弓削ったら、泣き虫なくせにお嫁さんになって欲しいって言ってきたの。 だから私、言ってやったわ。大きくて、強くなったらお嫁さんになってあげてもいいわよって。 でもね、何をやっても鈍くさいのに手習いだけは私よりも良かったのよ。 弓削は楽しそうだったけど、私は一日の中で手習いの先生が就く時間が一番キライだったんだ」 故郷の話を聞いてもらうのが嬉しい壱与を、香織ちゃんはのびのびと演じている。 「僕も手習いは嫌いだな。やっぱり僕たちって、似てるね」 武志くんが香織ちゃんに向かって微笑み、香織ちゃんも笑い返していた。 この一幕は二人の出会いから始まり、一年後また再会するまでで終わる。 その再会で、壱与は男の子から勾玉を贈られるのだ。 壱与が正式な巫女になってからが、二幕のスタートになっていた。 ①一幕の続きから ②二幕目から ③客席を見る 956 ②二幕目から 一旦幕が下り、舞台に神器のセットが置かれるのを確認して、私はナレーションを読む。 「ある日、いつものように神託を受けるため儀式を行った壱与。 しかし八咫鏡に映し出されたのは、故郷の出雲に大和の兵が攻め込み、村々を焼き払っている姿でした。 鏡の中で人々は戦火に逃げ惑い、無残に殺されていきます。 壱与は悟りました。これはすでに起こってしまった過去の出来事だと」 ナレーションと同時に幕が上がり始め、終わると同時に香織ちゃんのセリフが始まる。 「な、なんで……こんな事に……出雲が」 泣く香織ちゃんの背後から、武志君が冷たい表情で近づく。 「壱与、とうとう視てしまったんだね」 その言葉に反応して香織ちゃんがパッと振り向くと、武志くんに掴みかかる。 「帝……あなたがやったの!」 少年は観念したように肩をすくめる。 香織ちゃんと武志くんの問答が続き、香織ちゃんを抱き締めようとした武志くんを突き飛ばして、香織ちゃんは鏡を割る。 その後草薙剣を手に取った香織ちゃんは結局帝を傷つける事が出来ず、放心して座りこむ。 「壱与、僕とおいで。君だけは僕が守るから」 武志くんが差し出した手を香織ちゃんはただぼんやりと見つめる。 そのまま動こうとしない香織ちゃんを覗きこむように、武志くんも屈んだ。 「壱与、さっきも言ったけれど僕には大和の民を守る義務がある。これは必要なことだったんだ」 答えない香織ちゃんに、武志くんが話し続ける。 「出来る事なら、僕だって君の一族を滅ぼしたくは無かったよ。でも、僕は帝なんだ。 民を守る為に非情な決断をしなければならない時だってある」 なんの反応も示さない香織ちゃんを、武志くんは軽く揺さぶる。 「……壱与? ……壱与!」 舞台が暗転するタイミングでマイクのスイッチを入れて、私は話しだす。 私のナレーションの内に、神器のセットは片付けられているはずだ。 「壱与が八咫鏡を割ってしまったため、バランスが崩れ神器に宿る力が開放されてしまいました。 けれど壱与と契約を交わした神器の力はまだ壱与の近くにとどまり続けて居ます。 心優しい壱与は帝を憎みきれず、神器の力を使って世界を壊してしまうことを恐れ、心を閉ざしてしまいました。 今の壱与には立ち直る時間かきっかけが必要だったのです」 二幕は壱与が自分の国が滅ぼされたのを知った所から始まる。 そして、心を閉ざした壱与に尽くそうとする帝と、語りかけてくる父のシーン。 帝を許した壱与と帝の穏やかな日々、そして弱まっていく力までが二幕で演じられる。 三幕目は反乱が起こった場面から始まる。 ①二幕の続きから ②三幕目から ③客席を見る 957 ②三幕目から 三幕に入り、私はまたナレーションを読み上げる。 「国家統一をほぼ成し遂げた帝。しかしその強引ともいえるやり方に異を唱える者達が現れるのは世の常です。 それぞれの国の王だった豪族達の中に、帝の地位脅かすほどの権力を手に入れつつある男が居ました。 その名は守屋。若くして大連(おおむらじ)という臣下の中で最高の地位を手にした人物でした」 舞台は帝に謁見する守屋という設定から始まる。 守屋の役は教室で私の隣の席に座っている藻部くんだ。 藻部くんは文化祭の実行委員をしながらこの役に挑んでいる、頑張り屋の男子だ。 「守屋、私に話とは何だ」 帝役の武志くんは一段高い場所から、藻部くんを見下ろすように言った。 守屋役の藻部くんは深々と下げた頭をゆっくり上げて、口を開く。 「僭越ながら、寺院建立の件で申し上げたき事がございます」 「守屋、お主は国家統一に尽力した功労者だ。私に構わず申してみよ」 「はい。この国は八百万の神々によって、支え守られてきた土地にございます。 しかし、帝は大陸の神に心を奪われているように思えてなりません。 国神を蔑ろにするは、神の血統である自身を蔑ろにすると同義ではございませんか」 臣下に過ぎない守屋にとっては出過ぎた発言だっただろう。 帝役の武志くんは、守屋役の藻部くんを冷たく一瞥して言う。 「お主が苦言を呈しても私の意向に変わりは無い。大陸の知識を得ずして、この国に未来は無いのだ。 文化が花開いている大陸の人々にとってわが国など蛮族に過ぎぬのだぞ」 「お言葉を返すようですが帝、あまり大陸に執着なされますな。 わが国にも守らねば成らぬものがあります。すべてが大陸の教えに取って代わっては侵略されたのと同じ事です」 帝の考えと、守屋さんの考えは真っ二つに割れている。 どれだけ話し合っても堂々巡りだと言わんばかりのため息を帝は漏らした。 そして、居住まいを少し崩すと、守屋に対して口を開いた。 「この話は終わりだ守屋。ところで話は変わるが最近良くない噂を耳にしたのだが、お主は知っているか」 守屋役の藻部くんは、絡むような視線を投げかけてくる帝に深々と頭を下げる。 帝は態度を崩しても、臣下の守屋が態度を軟化させることは無かった。 「いえ、何も存じ上げておりませんが」 「ある男が復讐を企てていると……。私を亡き者にしようという噂だ」 「そ、それはどういう輩でしょう」 「名を弓削と言うらしい。幼少の頃は出雲に暮らし、その出雲国王に大変心酔をしていたとか。 私の元で巫女になった出雲の姫君にも執着を持っていると聞く。お主はその人物を知らぬか?」 「いいえ。私は何も存じ上げておりません」 「そうか。お主なら何か知っておると思ったんだかな。残念だ」 舞台が暗転して、次の場面に移っている。 二幕の終わりは反乱の終結で幕を閉じる。 勝者は帝で敗者は守屋だ。 ①三幕の続きから ②四幕目から ③客席を見る 958 ①三幕の続きから 舞台が暗転したところで、ナレーションを続ける。 「帝が探りを入れた通り、守屋は幼名を弓削と言いました。守屋は出雲に居る頃からずっと壱与に恋をしていたのです。 守屋は壱与の父から、出雲の宝の一つを譲り受けていました。 三種の神器と対になる宝、十種の神宝がそれです。神宝の一つ八握剣を持ち、守屋はついに反乱を起こします。 壱与が帝に寄せる想いを知らない守屋は、壱与が不本意ながら帝の巫女として神託や儀式をしていると思っていたのです」 パッと舞台に電気が付き、神器を置いた台に向かう香織ちゃんと、その後に立つ武志くんの姿が見える。 「反乱の首謀者守屋が、弓削だと言うのですか?」 香織ちゃんが驚いて、帝を見る。 「そうだ。彼に大和の兵は大勢殺された。壱与の幼馴染ということだが、私に刃向かうのなら……」 「……」 言葉を途中で切って武志くんは静かに目を閉じた。香織ちゃんも何も言わずに俯く。 武志くんはそのまま何も言わずに舞台袖へと歩いて行き、客席の死角に隠れる。 香織ちゃんは舞台にある、三種の神器を置いている台の前に立ち、割れてしまった鏡に触れる。 「弓削、どうしてそんなことをするの? 私たちのように悲しい思いをする人を増やしてどうするというの?」 香織ちゃんは俯き、しばらく動かない。そして、不意に顔を上げると台の脇に置いてある鈴を手に取った。 「私に出来る事は無いに等しい……。でも願うことはできる。この地に平和を」 シャンと鈴がなる。 この先はこの舞台の目玉、香織ちゃんの舞だ。大和の平和を願って舞う壱与のシーン。。 客席のあちこちから感歎のため息が聞こえる。 (香織ちゃんさすがだよ) 香織ちゃんの舞と同時に、香織ちゃんの後に置かれている台から神器が中に浮かび上がる。 舞を舞っている香織ちゃんは気付かない。 神器は天に消え、香織ちゃんが一心に舞う姿だけが舞台にあった。 しばらくして何かに気付いたように舞が不自然に止まり、香織ちゃんが神器の置かれていた台を振り返る。 その途端天から三つの光が差し、上から神器が降りてくる。割れてしまったはずの鏡も元に戻った姿で。 「神器が……なぜ?」 台に落ち着いた神器に香織ちゃんはしばらく放心していたが、我に返ると鏡を手に取った。 「神々が私の願いに答えて機会を与えてくれるというのなら……」 鏡の力を使い、香織ちゃんは藻部くんに話しかける。 「弓削、聞こえますか?もうこんな事は止めてください。これ以上血を流してどうするというのです?」 「この声は……姫様? 一体これは……?」 壱与が立つ場所とは反対側にスポットライトがあたり、藻部くんがどこからともなく聞こえてくる声に驚き当りを見回す。 壱与は戦を止めるよう守屋を説得する。守屋は思いのほかあっさりと頷いた。 戦で傷を負った守屋を救った同郷の女性が、壱与と同じ事を望んだというのだ。 守屋は負けを認め、投降する。 壱与は帝に守屋を殺さないよう願い出て、帝は守屋を大和の地から追放すると言う条件でしぶしぶそれを了承した。 守屋の投降で反乱が終結し、三幕が終わった。 ①四幕目へ ②客席を見る 959 ①四幕目へ この四幕が最終幕になる。私は残り少なくなった台本をめくった。 「反乱が終結し再び穏やかな日々が訪れようとした矢先、帝が病に倒れてしまいます。 この国を強固なものにと、丈夫とは言い難い身体で無理を押し通してきた事が原因でした。 日に日に弱っていく帝。帝をなんとか救いたい壱与。 しかしどれだけ祈祷をしても、その天命を変える事など出来るはずもありませんでした」 舞台の中央では、床に伏す帝の姿がある。 壱与の香織ちゃんが、帝役の武志くんに薬湯を持ってくる場面から始まる。 「帝、薬湯をお持ちしました」 「壱与か……」 「はい。失礼したします」 お盆に薬湯を乗せて、香織ちゃんが舞台の中央に座った。 ただ座るという仕草一つとっても、姫らしい優雅な振舞いに見えた。 「お加減はいかがでしょうか」 「あぁ。今日は昨日より暖かいから、気分がいいんだ」 そう言って、帝役の武志くんがゆっくりと上半身を起こす。 それを支えるように、壱与の香織ちゃんが手を貸していた。 「秋も深くなって、寒い日も増えてまいりましたから。そういえば今年は例年無い豊作だそうですね」 「あぁ。これで少しは民が潤えばいいが……」 「本当に。ここ数年は不作続きでしたから、皆がお腹一杯食べられるといいですね」 「確かにな。腹が空いていては働く元気も出ないものだ」 二人は顔を見合わせて笑う。 壱与は持ってきた薬湯を、そっと帝に差し出す。 すると帝は少し嫌そうな顔をしながら、薬湯を覗き込んだ。 「この薬湯も苦そうだ」 「当たり前です。少しでもお加減が良くなって頂く様に壱与が作ったとっておきですから」 「壱与の特製か。それは苦くても飲まねばならんな」 「良薬なんですから、味わって飲んでくださいな」 「それは少しばかり手厳しい。せめて一気に飲ませてくれないか」 「どうぞご自由に。でも残してはいけませんからね」 「まるで母上……いや、母上よりも怖いな。壱与は」 壱与の薬湯を一気に飲み干して、帝は渋い顔をする。 薬湯の入っていた茶碗を受け取り、壱与はお盆の上に載せていた。 「なぁ、壱与」 その様子を見ながら、不意に帝が声を掛ける。 「はい。何でしょうか」 「前から考えていたことがあるんだが、聞いてくれないか」 「??……なんですか、改まって」 いつもと少し違う帝の様子に、壱与は首をかしげる。 この後、どんな物語の内容にしたんだっけ…… ①監禁同然の壱与を自由にさせると言う内容 ②壱与に求婚する内容 ③今までのことを謝罪する内容 ④体を差し出す昔の約束について話す内容 960 ②壱与に求婚する内容 「壱与」 「はい」 「その……君の父上を手にかけた僕が言うことではないかもしれないけれど……」 「そのことでしたら……」 「いや、そうではない……そうではなくて」 「?」 「壱与」 「はい?」 「僕の……后になってくれ」 「え?」 「壱与が必要なんだ」 「…あ、わ……私は巫女です」 「もちろん今すぐとは言わない。次の巫女と交代してからでかまわない」 「ですが、私の力はまだ衰えていませんし、次の巫女を選ぶのはずっと先に……」 「力が衰えないうちは巫女を降りてはいけないという決まりは無い。それとも、次の巫女の候補がいないのか?」 「いえ、それは……たしかにおりますけれど」 壱与が困ったように口ごもる。 「壱与は僕の后になるのは嫌なのか?」 「そんな事は!……ございません」 「これは壱与との約束を守るためでもある。約束しただろう? ずっと壱与のそばにいると」 「! あの約束を覚えておられたのですか?」 「もちろんだ」 「ありがとうございます。ですが、今はお身体を回復させるのが先です。お元気になられましたら、そのときにお返事をいたします」 「……そうか、そうだな。まずこの病を治すことが先だな」 「ええ、そうです。今日はもうお休みになってください」 「そうするよ」 眠る帝を見つめ続ける壱与。 けれどその晩、帝の容態が急変する。 「帝、帝、大丈夫ですか?」 「その声は……壱与か?」 「はい、そうです」 「そうか、変だな良く見えない。声も少し遠い気がする」 壱与を探してさまよう手を、壱与が握る。 「……すまない、壱与。どうやら約束は果たせそうに無い」 「そんなことおっしゃらないでください」 「壱与、泣いているのか?」 「いいえ、泣いてなど……っ」 「そうか……、壱与」 「はい」 「もし大陸の教えにあった、輪廻転生が本当にあるのなら……来世でもまた出会おう」 「……帝?」 「今度はただの人として出会い、壱与を守り生きていくのだ」 「……ええ、私もただの人として」 「大和は争いの無い国になっているかな」 「はい、きっと」 「壱与」 「はい」 「……ありがとう」 「帝?……帝!……ああ……」 泣き崩れる壱与、この後は…… ①壱与が弱っていく内容 ②帝の死を知り守屋が神宝の力を使い語りかけてくる内容 ③神器の力を使い、来世で必ず出会えるようにする内容 ④このまま巫女として一生を終える内容
https://w.atwiki.jp/gorillasystem/
ゴリラシステム ゴリラシステムとは、ニコニコ動画で将棋の生放送などをしている大ちゃんが開発した将棋の定石である。 大ちゃん ニコニコ動画で将棋の生放送などをしている。 o 性別 オス♂ o 職業 プロボクシング 他の情報求む
https://w.atwiki.jp/gorillatrpg/pages/21.html
『ゴリラの寿司 全国大会編』 シナリオ概要 ◎推奨レギュレーション:GR2(所謂、Lv2) ◎GCLは4の(ドラマティックゴリラ)、現代社会と同じ、人間とも共存し意思疎通はとれる ◎推奨ゴリラ数:2匹 ◎戦闘は無し、クライマックスは、特殊な判定のみを行うものになります。 (戦闘用スキルは取得しなくても大丈夫です) ◎このシナリオでは、普通のゴリリングに加え、料理漫画のような演出をするだけでもゴリリングを成功したとみなしても良い。 ◎今回の世界観 ゴリラと人類が共存する都市、トーキョー ジャングルから出稼ぎくるゴリラの中、ニホンの寿司職人に憧れるゴリラ達がいた! 果たしてゴリラは、厳しい寿司業界を生き抜き、立派な寿司職ゴリになって、ジャングルに錦を飾れるか! トレーラー ここ数年、ジャングルでは空前の寿司ブームがきていた そこで巨大なバナナ資本を持つ「笹ゴリ寿司」が、他ゴリ店買収に乗り出した! 抵抗するゴリラは、シットな嫌がらせにあい、衛生上の営業停止に追い込まれていった。 一方、そのジャングル出身のゴリラ(PG1)は、名店「羽菜々寿司(バーナナずし)」で、追い回しゴリラ(PG2)と共に切磋琢磨していた。 そして、なんと努力の末PG1は、寿司職人コンクール全国大会に代表として、選ばれたのだ! しかし、トーキョーにあの笹ゴリ寿司が、進出! そして、全国大会に最強の寿司職ゴリ「大猿寺 五郎太(だいえんじ ごろうた)」を連れてきたのだ! 果たして、笹ゴリ寿司の卑劣な罠を掻い潜り!全国優勝をすることができるのか! ゴリラTRPG 「ゴリラの寿司 全国大会編」 ■ハンゴリアウト(所謂、ハンドアウト) PG1(いわゆる、寿司を握るゴリラ) あなたは、ジャングル出身の新人寿司職ゴリ! トーキョーの名店「羽菜々寿司(ばーななずし)」で修行しており、いつか「一ゴリ前(一人前)」になり、故郷のジャングルに錦を飾りたいと思っている。 しかし、あなたを疎ましく思っている、ジャングル寿司界を牛耳る「笹ゴリ寿司」は、次々と妨害行為を仕掛けてくる! ゴネクション(所謂コネ) 大猿寺 五郎太(だいえんじ ごうろうた) あなたが修行中、寿司勝負で戦った寿司職ゴリ。 ニホンで、はじめて保健所の許可を得てツケ場にたった、伝説的なゴリラ そして、その勝負は0勝2敗1引き分けと完敗した。 だが、あなたはいつか再戦し、彼を越えたいと思っている PG2(いわゆる、サポートのゴリラ) あなたは、PG1とともにトーキョーの名店「羽菜々寿司(ばーななずし)」で修行している、追い回しゴリラだ。 実力は、PG1ほどではないが、知識や体力などでサポート能力(解説やリアクションも含む)にすぐれている。 ゴネクション(所謂コネ) 目利きのゴリさん ツキジの伝説的目利きのゴリラ 彼に聞けばどんなバナナがいいのか瞬時にわかるが、PG達の成長を促す為あえて問題を出すこともある。 登場ゴリラ 笹剛理 剛志(ささごり たけし) ジャングル1の寿司チェーン「笹ゴリ寿司」の跡取り。 PG1を目の敵しおており、次々と妨害行為をしてくる。 溝剛理 安五郎(ミゾゴリ ヤスゴロウ) トーキョーゴリラ寿司協会の会長。 うまいものを食べたとき、ドラミングをすることから「柏ドラのヤス」で有名! 登場人物(人間) 羽菜々 征剛郎(ばなな せいごろう) 羽菜々寿司の5代目親方、ゴリラであるPGたちに寿司を教え、温かく見守る人格者。 人間であるがどこと無くゴリラに似ている 武方剛理栄(むほう ごりえい) 料理ゴリキラーの評論家、ゴリラの作る寿司は否定派で何かとPG達と衝突する事もシバシバ……だが、その舌は確かである。 人間であるがどこと無くゴリラに似ている ※:GMの任意で登場ゴリラと登場人物は増やしてもよい。 オープニングフェイズ シーン1「導入」 登場PG1と2 解説 PLの各ゴリラ紹介が終わったら、普段「羽菜々厨寿司」ではどう過ごしているかを聞いてみよう。 ここで、自由にゴリリングや寿司を握る演出をしてみてもらい、自分の寿司ゴリラ性を他のPLに見てもらおう! このシーンでは、「親方」こと「羽菜々 征剛郎(ばなな せいごろう)」(以降、親方)を登場させ、PGにお客(NPG or NPC)に寿司を握る事を促すといいだろう。 お客は、美味そうに寿司を食べて盛り上げよう。 描写 親方 「今日は〇〇(PG名)よ、握ってみるか?」 お客(ゴリラ) 「ウマイウホ、舌がドラミングしてるゴリ」 お客 「美味い!!ええ!本当にゴリラがこれを握ったの?」 PG1と2の演出が終わると、シーンも終了する。 シーン2「武方来店!?」 登場PG1と2 解説 来店した「武方剛理栄」によって、ゴリラ寿司の全国大会の情報が開かされる。 1:審査委員は「武方」と「溝剛理 安五郎」 2、お題は「バナナ」を使った寿司 3:対戦相手は、PG1のライバル「大猿寺 五郎太」 4:大猿寺は、笹ゴリ寿司代表として出場しているらしい。 PG1には、大猿寺と笹ゴリ寿司二つの因縁があることを伝える。 因縁のエピソードは、事前にPG1と一緒に考えるといいだろう。 描写 PG達の寿司が好評を博していると、味覚ウホウ塾の「武方剛利栄」が来店する。 武方 「フン、親方!まだ、ゴリラに寿司を握らせているのか?名店羽菜々寿司の名がなくぞ!」 親方 「私は、ゴリラも人間も寿司を握る真心があれば、平等に扱っている、それだけですよ」 武方 「フン!まぁいい、『親方』の握る、一人前を頼む!」 武方は、いつもどおりに嫌味を言いつつも親方の寿司を褒める。 そう、嫌味な人間だがその味覚は本物なのである。 武方 「流石、親方だ。味は常に最高レベル!まだまだ腕は、落ちてはおらぬな」 親方 「お褒めににあずかり、光栄……ですが、寿司を食べにきた、それだけではないのでしょう?」 武方 「フン、そうだな、物のついでに小僧(PG1)に全国大会の情報を教えてやりにきた。」 「何故知っているかって?ワシが審査員だからだよ」 「なんでも、公平を期すために、ワシが人間代表の審査員で、ゴリラ側の審査員は、柏ゴリの安こと溝剛理 安五郎(ミゾゴリ ヤスゴロウ)だ。」 「肝心の課題は、バナナの寿司……おぞましい寿司だな」 「そして、対戦相手は大猿寺五郎太(だいえんじ ごろうた)だ!小僧、貴様がが一度ぼろ負けしたゴリラだ」 「しかも、所属は笹ゴリ寿司!つくづく因果なことだな」 「そういうことだ、精々無様な寿司を作らぬ事だな、ふははは!」 そういうと、お会計を済ませ武方は帰っていった。 武方が帰ったあと・・・・・・親方は静かにPGにむけてこういう 親方 「ふむ、バナナの寿司か、人間とゴリラ両方を納得させるのには、かなり難しい課題だな」 「特に武方さんは、バナナの寿司がきらいなようだ……ともあれだ、しばらく暇をやろう、〇〇(PG1名)と××(PG2名)2匹で納得いくまで、バナナの寿司を考えてみるといい」 PG1と2が、協力して食材を仕入れに向かった所でシーンを閉じる。 ミドルフェイズ1 「食材獲得編」 登場PG1と2 解説 ツキジにて食材を探すパートである。 協力ゴリラの「目利きのゴリさん」からのテスト(力or野生による判定)を合格すると、「バナナのレート」と「ゴリラ米のレート」を手に入れることができる。 このレートを手に入れないと、レート表からランダムからでしか、食材を獲得できないので注意するよう伝える。 各レート獲得判定のあと、「食材獲得判定」を行い、食材を手に入れる。 しかし、食材獲得判定の達成値を出した直後、「笹ゴリ寿司の妨害」が起きる。 妨害の判定に失敗すると、食材値がマイナス1される。 描写 全国大会で戦うための「バナナ」と「ゴリラ米(シャリ)」を手に入れるため、PGはツキジへと向かう。 ツキジに着くと、PG達の知り合いである、「目利きのゴリさん」が話しかけてくる 目利きのゴリさん 「よう、2匹とも!聞いたぜ、次のお題はバナナの寿司だってゴリな。」 「おまえ達には勝ってほしいが、ここは心を鬼ゴリラにして、テストさせてもらうウホ……成功したら、国別の旬のバナナとゴリラ米のレートを教えてやるウホ」 「レートの獲得」 PGの内どちらかが、「力」か「野生」の判定で10以上の達成値を出せば、以下の「バナナレート」と「ゴリラ米レート」を手に入れる。 レートを手に入れると、その中から選んで「食材獲得判定」を行うことができる。 なお、失敗するとレートを選ぶことができず、1d6のランダムにしか「食材獲得判定」を行うことができない。 バナナレート(出荷している国) ○ランダム時の目:出荷国/達成難易度/食材値 1:ニホン/15/+5 2:インド/11/+1 3:フィリピン/10/+1 4:ブラジル/12/+2 5:インドネシア/12/+2 6:エクアドル/14/+3 ゴリラ米レート(ブランド) ○ランダム時の目:(ブランド)/達成難易度/食材値 1:ゴリヒカリ/14/+3 2:ゴリラコマチ/11/+1 3:ゴリニシキ/13/+2 4:ウホメボレ/13/+2 5:森のゴリさん/15/+5 6:ウホヌキ/10/+1 「食材獲得判定」 各PGは、各レート表から「出荷国」・「ブランド」を選んで(レート表を獲得できていれば)、その達成難易度の判定を行う。 この判定で使用する能力値は、演出さえあえば、好きな能力値で判定してもよい。 判定に成功すれば、PGの内高い方の「食材値」を手に入れることができる。 PG全員が失敗した場合、ワケありバナナ・シャリ(食材値+1)を手に入れる 「笹ゴリ寿司の妨害」 「食材獲得判定」で食材値が決まった直後に以下の描写が、挿入される ツキジの奥から、嫌みなゴリラの声が聞こえる ??? 「おうおう、辛気くさいゴリラがいるウホ!」 声の主は、「笹ゴリ剛志」、笹ゴリ寿司の御曹司であり、PG達とも因縁深いゴリラだ。 笹ゴリ 「ウホホッホ!奇遇だな、○○(PGの名前)!俺は、本店から重役として、大猿寺のサポートにきたんだよ!こんな感じでな!!!」 各PGは、下記の「笹ゴリ寿司の妨害表」を振る 「笹ゴリ寿司の妨害表」 ○ダイス目:妨害内容 1:ツケ場にシットを投げて、衛生上の営業停止に追い込む 2:バナナ園を買い占めたあと、園に火を放つ 3:腐ったバナナを無理矢理食べさせる 4:バナナの皮で滑らせ、電車でゴリ身事故を起こす 5:バナナを運搬する船を沈める 6:ゴリラが握る寿司店のビラをすべて捨てる。 GMが、妨害の内容を演出したあと、表を振った各PGは、「ランダム決めた能力値」で達成値8の判定を行う。 成功すれば妨害を阻止できるが、失敗すると食材値がマイナス1(PG2匹が失敗するとマイナス2)される。 ここまでの描写が終わったところで、シーンをとじる。 ミドルフェイズ2 「バナナ調理編」ここに文字を入力 登場PG1と2 解説 食材を獲得し「羽菜々寿司」に帰ってきたPGたち。 ここで、大会の課題が、3種類のバナナ寿司を作ることが、課題であると判明する。 親方は、バナナの寿司には、それぞれ味の創意工夫が大切と告げる。 一方、目利きのゴリさんが仕入れた情報によれば、大猿寺は・・・・・・ 「青いバナナ寿司」 「スイーツ風の寿司」 「生トロバナナ寿司」 を考えているようだ……これ以外のアイディアをもって、バナナ寿司の調理方法を考えよう。 描写 食材を獲得し「羽菜々寿司」に帰ってきたPGたち。 すると、親方が大会委員会からの手紙を持ってむかえる 親方 「正式な対戦課題がでたようだ、どうやら【3種類のバナナ寿司】を作ることが課題となるらしい。」 「バナナの寿司には、それぞれ味の創意工夫が大切だ、ただ握るだけではゴリラには受けるかもしれないが、人間(武方)には食べられるか……そこがキモとなるな」 すると、仕事を終えた、目利きのゴリさんも来店する。 目利きのゴリさん 「おおいウホ、どうやら大猿寺のバナナ寿司の路線が、決まったようだゴリ」 「大猿寺は・・・・・・「青いバナナ寿司」「スイーツ風の寿司」「伝説の生トロバナナ寿司」を考えているようだウホ」 「同じアイディアじゃ勝てないだろうな・・・・・」 ここからは、シーンや回想等を自由に設定して、バナナを調理方法を考えることができる。(最大4シーン) 考えつかない場合、下記の表から選んで調理方法選択し、PGは好きな能力値で難易度10の判定を行う 成功すれば、調理方法に応じた調理値を手にいれる。 調理方法表ここに文字を入力 調理方法/調理値 刺身/+3 焼く/+3 煮る/+2 酢で〆る/+2 海苔で巻く/+3 ヅケ/+2 オリジナルの調理方法 表以外のオリジナル調理方法で、GMがおもしろいと思ったならば、PGに好きな能力値で難易度10の判定をさせ、成功する事で、採用可能とする。 その際、の調理値は+4とする。 これらの判定は、PG全体で4回行うことができ、調理値はそれぞれ個別の値としてメモし、クライマックスで使用可能となる(詳細は、クライマックス) 例 4回全ての判定に成功した場合 「煮る/+2」「焼く/+3」「ヅケ/+2」 「海苔巻き/+3」それぞれをメモしておく。 そして、それぞれの調理方法を生かした、バナナの寿司を開発したら、シーンを終了する。 クライマックスフェイズ 「決戦・全国大会!」ここに文字を入力 登場PG1と2(ただし、判定をできるのはPG1のみ) 解説 寿司コンクール全国大会がはじまり、遂に「大猿寺 五郎太」との寿司勝負の時です。 笹ゴリ寿司代表とはいえ、大猿寺は、笹ゴリ寿司の妨害を知りません。 彼は、純粋にPG1とまた戦いたいが為にエントリーしたのでした。 妨害について話すと、笹ゴリに静かな怒りを彼は抱くでしょう。 彼は、試合が終わった時に全てのカタを付けるというでしょう。 試合中PG2は、判定等をすることは有りませんが、PG1を助ける演出等をして一緒に盛り上がれるようにすると、料理漫画っぽくなるのでお薦めです。 勝負の決着がついた段階で、シーンを閉じて、エンディングフェイズへと進みます。 描写 遂に寿司コンクール全国大会がはじまった! 会場は、寿司好きの人間にゴリラでごった返していた 人間達 「うおー寿司!!!!!」 ゴリラ達 「うほーー寿司!!!!」 そして、対戦相手の「大猿寺 五郎太」の登場である。 大猿寺 「うほ……少年久しぶりウホ!」 「私が何故、笹ゴリ寿司にいるか……それは少年と再び戦うためだ!」 妨害について話す 大猿寺 「妨害があったゴリか……笹ゴリ氏め」 「この落とし前は、必ず付ける!だが、この勝負お互い全力で挑もう!!」 と静かな怒りを燃やす大猿寺、どうやら妨害については知らなかったらしい。 そして、「武方」と「柏ドラのヤス」も会場に現れる 柏ドラのヤス 「伝説の寿司職ゴリの大猿寺氏にトーキョー代表の〇〇(PG1の名前)君か、これは楽しみウホね、武方さん!」 武方 「正直、バナナの寿司なんぞ、期待はしておらんがね」 柏ドラのヤス 「相変わらずですね……ともあれ、コレから試合を開始します!両者悔いの無いように握ってくださいゴリ!」 一方、会場の裏側で笹ゴリもその様子を見ていた 笹ゴリ 「フン!また、大猿寺に負けて大恥を書くといい〇〇(PG1の名前)!」 かくして試合がスタートする!GMは、PGに次ページの「クライマックスルール」を説明し試合を進行させること! クライマックスルール 参加するPGは、一匹のみ(もう1匹は、演出の手助けなどをするといいだろう)、互いに3回判定をし、それらの達成値の合計が、最終的に高いほうが勝利となる。 クライマックスの流れここに文字を入力 1 戦闘準備フェイズを行う ドラミングを使用するなら、このタイミング(適応されるのは、最初の1回戦のみなので注意) 2 行動順番を決める 【野生】+1D6 をロールし、達成値の高い方が、先攻か後攻を決める(同値だった場合、PG優先となる) ただし、2回戦以降は、寿司ポイント(後述)が低い方が後攻となる。 ※:GMは、料理漫画的にもシステム的にも、相手の達成値を見てから、GPの使いどころが量れる後攻が有利ということを伝えよう 3:寿司を握る演出を行う PGは、寿司を握る演出(または、調理をする描写)をすることができる GMは、PGの行った演出が、面白いと思ったならば、1~2D6を振ってもらう。 PGは、その出目の数値を次の判定ボーナスとして使用できる、これを【演出ボーナス値】という。 4 判定を行う まず、先攻が判定を行う。 【好きな能力値】+【食材ポイント(バナナとゴリラ米(シャリ)の合計ポイント)】+【調理値(調理方法から1つ選択)】+【演出判定ボーナス値】+2d6の判定を行い、達成値をだす。 GMは、「武方」と「柏ゴリの安」のリアクションをする。 料理の解説や純粋に「うまーーーい」でもよいが、料理漫画風のリアクションをとると盛り上がるぞ! 例 達成値が、20を超えると「柏ゴリの安」がドラミングし美味さ表現するなど。 リアクションを終えたら、後攻側も「3:寿司を握る演出を行う」と「4 判定を行う」を行い(GMはリアクションも)、達成値をだす。 5:達成値を比べるここに文字を入力 互いに達成値を比べ、高い方が勝ったという描写をする。 2回戦以降は、トータルの達成値が低い方が後攻となる。 勝負は3回戦(1~5を繰り返す) この工程をトータル3回行い、総合得点の高いゴリラが勝利となる。 NPGデータ 大猿寺 五郎太(だいえんじ ごうろうた) HP:25 GP:0~5 ※:食材値+調理値+調理値が5以下の場合GPは使用しない 6以上の時GP3点 10以上の時GP5点 筋力:5 パワー:5 力:5 野生:5 ゴリラスキル ドラミング(PGが、ドラミングを使用した場合のみ使用する。) 大猿寺の作る寿司 1回戦 【食材値】+8 【調理値】+4 【バナナの刺寿司』+3 【演出ボーナス値】+1D6(内容参照) 力の判定+2D6 (1回戦はGPがあればを1~2点使いゴリティカルを1回だけさせる) 内容 このバナナ寿司は、青いバナナ通称「バナナキュウリ」を使った、サラダ感覚の寿司である。 この青いバナナは、キュウリやズッキーニよりも青臭くなく、シャキシャキとした触感が特徴的 ほのかに粗塩がアクセントとなり、その素材の味がいかんなく発揮されている。 リアクション 武方 「こ、これが本当にバナナの寿司なのかね!?馬鹿な美味いだと!しかも、最初の1貫を前菜としてだすとは恐ろしいゴリラだ、大猿寺!」 柏ドラのヤス 「こ、これは!しゃきしゃきとしていて、それでいてサッパリ、こんな後味がさわやかな寿司は初めてウホ!!」 ドラミングをして美味さを表現する 2回戦 【食材値】+8 【調理値】+4 【チョコバナナの寿司』+3 【演出ボーナス値】+1D6(内容参照) 力の判定+2D6 (2回戦はGPを使わない) 内容 このバナナ寿司は、スイーツ軍艦寿司である。 米はポン菓子(コメのお菓子)を水あめでコーティングしシャリに見立て、ノリを薄い伸ばしたチョコレートで巻き、甘いバナナをイクラの様に小さな粒上加工したものが乗っている。 課題を逆手に取ったような、SUSHIであるが、バナナとチョコの愛称とサクサクしたポン菓子シャリの愛称はバツグン! リアクション 武方 「シャリがサクサク?これはポン菓子を固めたもの!色物だこんなのは色物だが、3つの甘みが渾身一体となって、こんな美味いとは!!」 柏ドラのヤス 「バナナとチョコ筈のはずがなかったウホ!このイクラ状バナナも舌の上でコロコロ心地よく跳ねる、甘くておいしーーー!」 甘露さをドラミングで表現する 最終戦 【食材値】+8 【調理値】+4 【生トロバナナの寿司】+5 【演出ボーナス値】+1D6(内容参照) 力の判定+2D6 (全てのGPを使い切る) 内容 このバナナ寿司は、伝説の身の全てがシュガースポットである寿司である。 身がとろとろ過ぎるので、常温では握ることは不可能であった。 だが、大猿寺はなんと冷凍バナナの状態でそれを握る! しかも、握ったあとは程よい溶け具合になっているのだ! その秘密は、大猿寺が握る前にドライアイスを握っていたことが、関係していた。手を冷やし、身体の防衛本能を利用してさらに血流量を増やすと、手が通常よりも暖かくなるのだ! これによって、手の中で寿司の温度バランスを絶妙に調整したのだ! リアクション 武方と柏ドラのヤス 「・・・・・・・・・・・・」 ドラミングはなしだ、しかし、人間もゴリラも本当に美味い物を食べた時、その言葉を失うのであった。 エンディングフェイズ 解説 試合の結果によって、エンディングは以下の様に分岐します。 試合に勝った場合 大猿寺は笹ゴリを捕まえ、PGの寿司を食べさせます。 PGが、笹ゴリを改心させたい気持ちがあれば、寿司を食べたことによって彼の心が改心されます。 {試合に負けた場合 }大猿寺はこの勝利をもって、寿司職ゴリを引退し勝利をPGに譲ります。 彼は、笹ゴリの悪行暴くべく去っていきます。 その後、彼の行方は分からなくなります。 描写試合に勝った場合 試合に勝ったあと大猿寺は、PGに敬意を払い握手を求める。 大猿寺 「少年、苦境に立ちつつも、よく私を打ち破ったウホ」 「私からできる事は、これくらいゴリ!」 そう言うと大猿寺は、恐ろしい速さと筋力で、逃げ出そうとした笹ゴリ剛志を捕まえる。 そして、あなたの前に連れて行く。 大猿寺 「少年、彼に君の寿司を食わせてはくれないウホか?」 笹ゴリ 「こ、コイツの寿司なんて、喰いたくないゴリィィ」 ※:PLには、寿司を笹ゴリに食べさせることで、涙を流し改心させることができる。と伝えても良い。 寿司を食べた 笹ゴリ 「なんて、温かい・・・これが本当の寿司ウホ!?」 憑き物が落ちたように笹ゴリは、自身の罪を認める。 そう、ゴリラの寿司とは「ゴリラを救う寿司」でもあるのだ! 寿司を食べない 大猿寺 「そうか、ならば・・・彼の根性は私自ら叩きなおす!それが、私が君にできる罪滅ぼしウホ」 そういうと、そのまま笹ゴリを連れて会場をあとにする。 試合に負けた場合 勝利した大猿寺、しかし勝ったというのにその表情は暗かった…… 大猿寺 「少年、いい試合だった。これで私も思い残すことはないウホ」 「私は、この勝利をもって、寿司職ゴリを引退し勝利を少年に譲る」 「私は、笹ゴリ寿司の卑劣な妨害行為を許すことはできないウホ!」 「サラバだ、少年!」 そういうと、大猿寺は会場をあとにする。 彼は、笹ゴリの悪行暴くべく寿司業界を引退するのであった。 その後、大猿寺の行方は分からない。 ※:この試合結果を自分も辞退するか否かは、PG1に委ねる。 個別のエンディングについて ここまでの展開を踏まえ、個別のエンディングをしてもいいだろう。 例 決勝に進出したので、PG1の次のライバル(五治安歩《ゴジアンホ》等)が判明する 親方の計らいで、PG2もツケ場で働けるようになった。
https://w.atwiki.jp/gorillatrpg/pages/17.html
初心者向けゴリラシナリオ 『ゴリラガード ~ボスの資格~』 作:アラアキ ツイッター:(@nkcbq963) シナリオ概要 ◎推奨レギュレーション:GR1(所謂、初期作成) ◎GCLは1の原始(ジャングルゴリラ)とする(機械的や道具を使う事は出来ない) ◎推奨ゴリラ数:3~4匹 ◎今回の世界観 弱肉強食の掟は、ジャングルの世界では当然のことである 野生動物は、常にいろんな捕食者の影に怯え日々を生きている……ゴリラとてそれは例外ではない。 しかし、思慮深く力を持つゴリラ達は、捕食者たち(主に豹などの猛獣)から群れを守る戦士を募ることした そして、その戦士たちは「ゴリラガード」と呼ばれ、ゴリラスキルを持たないゴリラ達を守る存在となった。 そう君たちは、群れの危機に斥候などを務めるゴリラガードなのだ! 命を賭けて群れを守れ!征けゴリラガード!手始めにバナナを守るのだ! ■ハンゴリアウト(所謂、ハンドアウト) PGたちは、ゴリラガードと呼ばれる「群れ(いわゆる村)」を守るゴリラだ。 ボスの命令で、群れを守る仕事の傍ら……普段は、自由にゴリライフを送っている(普段何をしているかは自由に設定して良い) 例:ゴリラアスリート、ゴリラコック、ゴリラ落語家、ゴリラ警察、ゴリラティーチャー等(文化的な面では多少道具を使っても良い) ◎今回予告 ゴリラ歴 555年 常夏の日 年老いたシルバーバックは、次のボスの座を決めかねていた。 ……代々ボスはこの群れで最も優秀なガードなの……この群れには、甲乙つけ難い優秀なガードは3匹もいるのだ。 ……ボスは悩んでいた、ボスの選定はいわば最後の仕事でもあり、群れの行く末を決める大事な事でもあったからだ。 しかし、その心配を余所に群れに黒い影が忍び寄ろうとしていた…… {ゴリラTRPGセッション 「ゴリラガード~ボスの資格~」} オープニングフェイズ シーン1「導入」 PLの各ゴリラ紹介が終わったら、普段群れではどう過ごしているかを聞いてみよう。 ここで、自由にゴリリングをしてみてもらい自分のゴリラ性を他のPLに見てもらおう! そして、それぞれのシーンの最後に適切なNPG(所謂NPC)を出して「ボスがお呼びです」と伝える。 その際に、GMは好きなもしくはPLと共に都合の良いNPGを作ってもよい 例:番長ゴリラのPGに対する…… 舎弟ゴリラ「うほっす!番長、ボスが およびゴリッす」 アスリートゴリラのPGに対する…… コーチゴリラ「今日も絶好調ゴリね!そういえばトレーニングも良いがボスがおよびゴリ!そっちも重要ゴリからね」 ボスの所に行くところで、シーンは終了する。 全員シーンが終えたら次のシーンへ シーン2「ボスとの対面」 ボスの所に集まるシーン ※ボス(名前はGM任意で良い) データは、全てのステータスが5であり、全てのGCL1スキルを使える。 しかし、年齢は38歳と老齢(野生のゴリラの寿命は30~40らしい) ボス 「よく来てくれた!ガードたちよ、早速だがお前たちに頼みたいことがあるゴリ」 「それは、西の森のとある群れのゴリラが……全て失踪したのだウホ」 「まず、お前たちは、西の森に赴きその調査と原因を突き止めて欲しいゴリ」 「そして、ここいらで新たなボスを決めようと思う」 「この事件を解決して、もっとも功績を上げチームの団結を促したものをボスとする」 (この段階では、GMがそれらを見て判断する、と答えましょう。) ※ちなみにボスになると、この群れを好きに作り変える事ができます。 PG達が西の森に行くことを確認したらシーンを閉じます。 ※:森に行く前に情報集をしたい場合、「力の判定」で10以上出せば、以下の情報を得ても良い。 「そういえば、西の森に光る物をみた、遠くでわからんかったが……ピカっという感じの物を見た」 「この群れのゴリラじゃないゴリラと知らない動物の匂いがしたような気がする、怖くて調べられなかった。」 ミドルフェイズ シーン1 「荒れたジャングル」 描写 現状、差し迫った状況であり、急いで事件を解決する必要があるだろう。 西の森に行くための近道を使う事となる(迂回すると丸1日かかる)、そこは、未開の地区のジャングルであった。 内容 未開の地区なので大木が倒れていたり、川に橋が架かっていなかったりと、ちょうどPGの数だけ試練を与えたり、効率よくどのようにジャングルを進むか、話し合いながらゴリリングも奨めよう! 判定の目安(参考にする程度でよい) ◎物を破壊したり、切り開いたいたりする場合「筋力」で8 ◎木のツルに捕まりながらの移動や危険な所に飛び込む場合は「パワー」で9 ◎物を作成したり、頭を使った利した場合は「力」で10 ◎この辺りに住む他の動物の力を借りたければ「野生」で9 ※:このシーンに入る前にこのジャングルの情報収集したい場合、「力の判定」で10以上出せば、このシーンの判定に+2される(提案が無ければ伝えなくても良い) 全員が何かしらの判定(難易度は8~10前後)を終えたら、シーンを終了する。 シーン2 「ウホ!良い温泉」 描写 ふと、湯気が立ち込める……ここで「パワー(第六感)」の判定8以上で近くに温泉があることがわかる。 温泉を調べようとすると、そこには先客1匹の雌ゴリラが入浴していた(嬉しくない) 内容 温泉に近づくと雌ゴリラが入浴している、話かけたり交渉したりで色々と情報が手に入る。 雌ゴリラ 「きゃ……あ、あの皆さんは、どちらのゴリラさんですか?」 「私は、西の森のゴリラなんですが……」 言いかけて目を伏せて泣き出してしまう。 判定の目安(参考にする程度でよい) ◎器用にドラミングや元気付させてから話しかける「力」で12 ◎安心させて、紳士淑女な感じで話しかける「野生」で9 以下の判定に成功したら、手に入る情報 「うほぅ……実は、この温泉につかっていて私は無事だったんです」 「群れに帰ってみたら、誰もいなくて……途方にくれていたんです」 ここで、森に行く前と同じ情報が手に入る 「そういえば、西の森に光る物をみた、遠くでわからんかったが……ピカっという感じの物を見た」 「私の群れのゴリラじゃないゴリラ知らない動物の匂いがしたような気がする、光った所と同じ場所で……」 ここで、場所の情報を手にいれ、次のシーンへ行くことができる、この雌ゴリラの処遇(共に連れて行くか、先に自分たちの群れに連れて行くかは、自由に決めてよい) ※:ここで彼女の群れに実際行ってみる事も可能だが……何も残っていないので無意味であることを伝えても良い。 シーン3 「ウホ!堅い箱を見つけたゴリ」 描写 情報を得て、光る物の場所へ向かうゴリラ達だが、そこにあったのは……一台のジープだった。 しかし、ゴリラ達はジープ、いや車と言う概念がわからない。 困惑しつつもジープを調べてみる。 内容 ジープを調べたり、壊したりできるシーンである。 ここは、主にゴリリングチャンスである、ゴリラらしくジープとウホウホ言いながら戯れよう! 例 タイヤを取り外してで遊ぶ。 クラクションを鳴らしてびっくりしてしまう。 ボンネットにのって、暴れてみる ウンコを投げたり、マーキングしてみる とにかく、ジープを壊してしまう行動等 GMは、思い切りゴリリングしてもらうことが目的と伝えても良い ちなみに、ジープを調べると「どす黒いゴリラの毛」を発見する! これは、「力」の判定10以上で、知ることができる。 情報 「どす黒いゴリラの毛」} 闇に堕ちたゴリラの体毛は、このようなおぞましい色になるらしい。 ※:また、ゴリラの深淵もしくは、「力」でゴリティカルすれば……ジープが乗り物であり、生き物ではないことを理解しても良い。 良いゴリリングには、最大で3~4D6ほど、バナナを上げることをお勧めする。 十分にジープを調べたり、破壊できたら、シーンを終了しても良い シーン4 「襲撃!謎の獣(?)」 描写 ジープを壊し終える(もしくは調べ終える)と何やら殺気をゴリラ達は感じる…… そこに現れたのは、不自然に膨れ上がった筋肉を持つ巨大なオオカミ、ジャングルでは見たことも臭いも感じた事の無いやつだ。 そして、そいつはいきなりゴリラ達に襲い掛かる!ガード達よ戦いの時だ! 内容 ジープを壊し終える(もしくは調べ終える)と「改造ウルフ×1」の襲撃を受け戦闘が開始される。 ここで、「パワー」で10以上の判定値を1匹でも出すと「不意打ち(戦闘順番で、強制的に改造ウルフが最初に行動する)」 {エネミーデータ 改造ウルフ HP:20 筋力:5 パワー:5 力:5 野生:(設定されていない為、交渉不可) 回避値:4 2回攻撃(行動フェイズに素手攻撃を2回行う)} 戦闘終了後、ゴリラ達は嫌な予感を感じる。 ふと、自分たちの森の方を見ると……※煙がのぼっているのに気づく! ※実際は火事の火であるが、GCL1のゴリラ達は、それが何なのかさっぱり見当もつかない。 しかし「力」でゴリティカルするか、ゴリラの深淵で火の概念を知っても良い) なんだかわからないが、ここまでの状況も踏まえ……群れに危機が訪れいくことを理解する。 ガード一行は急いで、群れへと帰還する! そして、クライマックスへシーンは移動する。 ※:次はいよいよクライマックス!シーンを切る前にPG達は、バナナの分けあいスキルと相談して調整などをする事をGMは奨めよう! クライマックスフェイズ 「業火の果てに」 ※ここからは、ゴリリングでバナナは増えないので注意 描写 自分たちの群れに戻ってみると、そこは火で包まれていた。 (前のシーン同様は「火」は、GCL1のゴリラ達は、それが何なのかさっぱり見当もつかない。しかし「力」でゴリティカルするか、ゴリラの深淵で火の概念を知っても良い) 他のゴリラ達の姿は、見当たらないが、群れの中心に一匹だけゴリラが倒れている事に気づく。 そう、それは「群れのボス」である、ボスは致命傷を負っておりガード達に言葉をかける。 その後、奥から4人の人間と 遂にクライマックス戦闘がはじまる! 内容 倒れているボスとの会話 ボス 「おぉ、ガード達ゴリか?お前たちは無事のようだな」 「……すまぬ、群れのゴリラ達を逃がすことはできたが、ワシはこの様ゴリ。」 (ここで、ボスは致命傷を受けている事を伝えても良い) 「ぐぬぬ、やつらが戻ってきた!そして、裏切者も!あとは頼むぞ……ゴリラガード達!」 ここで、ハンターリーダー1人、ハンター4人(PG3匹ならば、1体減らす)とどす黒い体毛のゴリラが現れる どうやら、裏切者とはこのゴリラの様だ! ハンター 「ヒャッハァ!ゴリラ狩りだぜ!!」 「おお!まだ、居やがったようですぜ!ボス!」 ハンターリーダー 「そのようだな、しかしこのゴリラ達……少しそこいらのゴリラとは違うようだな」 「……おい!ダークゴリラ(どす黒い体毛のゴリラ)、お前の出番だ!」 ダークゴリラ(どす黒い体毛のごりら) 「よう、くそったれのガード達!俺は、ダークゴリラ!」 「他の群れを売ったのは、この俺ウホ!人間に媚をうれば簡単にバナナなんざ手に入るんだよ!」 {ここで、唐突に「ダークゴリラ」の説明をいれる 「ダークゴリラ」とは、ガードになれず堕落したゴリラであり、その性格は人間寄りで自分の為ならば卑怯卑劣な行いを平気で行う愚ゴリラのことである。} PGがそれぞれ戦う覚悟ができたら、クライマックス戦闘開始となります。 勝利条件は敵の全滅(手加減をして気絶させても可能) {エネミーデータ ダークゴリラ HP:30 GP3(回避では使用しない) 筋力:6 パワー:5 力:5 (回避値):4 野生:5(闇堕ちゴリラの為、・交渉不可) ゴリ技 怒りのメガトンパンチ ハンターリ―ダー HP:20 筋力:3 パワー:3 力:3 野生:3 (回避値):2 特殊行動 高性能ライフル(全てのPGを対象に攻撃できる) 武器命中:0 ダメージ:2D6 ハンター×3(PG3匹ならば1体減らす) HP10 筋力:1 パワー:1 力:1 野生:1 (回避値):0 《ライフル攻撃》 武器命中:-2 ダメージ:1D6} ※この戦闘終了後にEDシーンとなります。 EDフェイズ 「新たなボスの誕生!」 描写 戦闘は終了し、ゴリラ達の平和は守られた、しかしその犠牲は……払ってしまった。 そうボスは致命傷を負っており、死が迫っていたのだ。 ゴリラ達は、ボスの遺言を聞くこととなる。 内容 戦闘終了後、PGたちはボスに駆け寄り、ボスの遺言を聞くこととなります。 なお、ボスは致命傷を負っており、死は確定しています(無論GM裁量で、復活しても良い) ボス 「どうやら、ワシはもうダメなようゴリ、ボスとして……群れを守れ切れんかった」 「しかし、最後の仕事をせねばならん、ボスを決めるぞ」 「ボスを決める方法は、全員での投票とする……これは先祖代々より決められた方法、ゴリラが他のゴリラを認める事で決めあうのだ」 投票方法は、自由に決めてよい 票数が同じ場合は、決まるまで投票を続ける(サイコロフィクションの琴線のように、PGにサイコロの目を当てはめて決めるとスマートかも) なお、自分自身への投票は、不可とし、当確したPGはボスの座を降りる事はできない。 ボス 「決まった、ようだな……(ボスに決まったPG)よ、『お前がNo1ゴリ』」 そういって、新たなボスが誕生し、古きボスは息をひきとるのであった。 その後以下、EDは2つに分岐します ED1 全てのエネミーを殺して戦闘終了した場合 西の森のゴリラたちは、結局行方不明だが……なんとか、ボスが逃がしてくれたゴリラ達と合流する。 その後、PGは各々好きな演出でEDを演出しても良い また、ボスとなったゴリラは、その後の自分の群れをどのようにしたいか自由に決めることができる。 ED2 ハンターリーダーとハンターを一人でも気絶させ戦闘終了した場合 ハンター達は、空気を読んでジェスチャー等を駆使して、さらった「西の森のゴリラ達」の居場所を教えてくれます。(その後処遇は、自由にしても良い) ※ダークゴリラは改心させても良い その後、PGは各々好きな演出でEDを演出しても良い また、ボスとなったゴリラは、その後の自分の群れをどのようにしたいか自由に決めることができる。
https://w.atwiki.jp/vivids174uc/pages/164.html
コングマン DESの獣人。森の賢王。 優しい言動から温和な獣柄が偲ばれる。 正義感が強く、誰かが困っていると、森から顔をだして現れてくれる。 しかし、相手が強敵だとみると、そのまま森に帰ってしまうwww 以前、山茶花氏が、ゴリラーマンでなかったことを少し残念に思っている様子をみて、サブアカウント「ゴリラーマン」を作ってしまったw お題「国の名前」の古今東西ゲームで、初っ端「アフリカ」と大陸名で答えるスケールの大きい獣人である。 「ウッホ」とのセリフから、二つ名はまだ【ウッホ】(仮) destroyer 関連画像 テーマソング https //www.youtube.com/watch?v=2nytE43IW4g
https://w.atwiki.jp/gorira_dx/pages/16.html
ゴリラ語一覧 人物 エロ親父 親父。携帯がトラウマ 923 究極の存在。すべてが謎。よく転ぶ 下呂 とある飲食店で嘔吐した事から命名。あほ 事件 携帯事件 親父の弱点が発覚した事件 ネタ ばいんばいん 親父の弱点 知念 平成のメンバーの一人主にネタとして使われる ブリーフマン 時々中庭に出現する。どちらが足でどちらが腕だかわからない その他 ゴリラ・まっちょむ・ギャラクシー 強いゴリラ同士の拳と拳が衝突した際に発生。 何かが起こる ゴリラステップ 山Pの覚醒必殺技。テンションゲージ100%消費。46463214HS